EU外相、米州開銀の総裁選延期を呼び掛け 米の候補擁立受け

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[ブエノスアイレス 3日 ロイター] - 欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は、米州開発銀行(IDB)の次期総裁を選出する投票を延期するよう呼び掛けた。総裁選を巡っては米国が初めて候補を擁立したことが一部で波紋を呼んでいる。

ボレル氏は7月30日付の書簡で9月12日に予定される投票を来年3月以降に延期するよう訴えた。新型コロナウイルスの世界的大流行と、米政府が外交タカ派として知られるマウリシオ・クラベルカロネ米国家安全保障会議(NSC)上級部長(西半球担当)を擁立したことを理由に挙げた。

書簡はスペインのゴンサレス外相に宛てたもので、「米政府による前例のない候補擁立を踏まえると、延期が望ましい」としている。

米国の一部議員や元閣僚、中南米の一部首脳がクラベルカロネ氏の総裁就任に反対しているが、 少なくとも15カ国が支持しており、総裁選では最有力とみられている。

独自候補を立てているアルゼンチンの政府関係者2人はロイターに、同国として投票の延期を望む考えを表明。ただ、同国の議決権は約11%しかないため、延期させるには他国の支持が必要になる。

米政権の高官はロイターに対し、EU自体はIDBのメンバーではなく、全ての加盟国が9月のオンライン投票実施に合意していると指摘。

「少数派の国々、ましてや域外の国々が選挙手続きを主導しようとする取り組みは米州地域への侮辱で、抗議の必要がある」とした。

IDBはボレル氏の書簡についてコメントを控えた。