2020年に国内シェアトップのネット部品商社となる! - マウザーの新たな挑戦

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マウザー・エレクトロニクスは5月23日、2019年度の事業戦略などを同社President & CEOのグレン・スミス氏が来日して説明を行った。

同社の2018年度の業績は前年比で約5億5000万ドル(42%)増の約19億ドル。日本市場に限れば2018年末の前年比50%増の見通しから1ポイント増となる同51%増と、2期連続で50%を超す成長を達成したという。

同社の成長は、新製品を多くのシステム設計の初期から量産手前のエンジニアに向けて提供していこうという戦略に基づくもの。スミス氏も、「日本という市場は、システムデザインやイノベーション活動が活発な国であり、マウザーにとっても重要な市場である」と説明。引き続き、日本での高い成長の達成を目指していくことを掲げた。

2019年5月段階の同社の取り扱い品数は約100万品番。2018年12月時点で約90万品番であったことを踏まえると、半年で10万品番ほど増加したこととなる。「新製品をいち早く取りそろえるのは、開発に携わるエンジニアに少しでも役立ちたいと思っての取り組み。柔軟な設計を実現するためには、幅広い製品の中からニーズにマッチしたものを選ぶ必要がある」と同氏はそうした取り組みの背景を説明するほか、発注から開発までの時間を極力することの取り組みも強力に推進していることを強調する。

その端的な取り組みの1つが、倉庫作業の自動化である。同社は現在、新倉庫の建設を当初計画を3年前倒す勢いで進めており、そうした新たな倉庫にはロボットを活用した自動ピックアップ機能などが備え付けられ、これまで従業員が倉庫にある部品を走って取りに行っていた労力の削減などを図りつつ、出荷までの時間短縮を図ろうとしている。

日本市場は2019年も2桁成長を目指す

同社は、米国にある本社倉庫から世界中に向けて注文を受けてから24時間以内に出荷。現状、日本の顧客には2~4日で配送される仕組みができあがっている。

そんな日本市場だが、高い成長が続いた2017年以降、アジア太平洋地域で2番目の市場規模となっている(1位は中国)。日本総責任者で本社副社長でもある勝田治氏によれば、「2019年は市場を取り巻く環境はかなり厳しい状況が続くが、そうした中にあっても依然として注文数量自体は落ちていない。5月の大型連休にはさすがに注文数は落ちたが、連休明けからは連休前以上のペースで注文が飛び込んできており、鈍化する様子は見られない」とのことで、さすがに過去2年のような前年比50%を超す成長は難しいが、2桁成長(目標は同12%増)自体は達成できるのではないか、との見方を示している。

また、同社グローバルサービスおよびアジア・欧州地域担当シニアバイスプレジデントのマーク・バーノロン氏は、日本における顧客の多くが中小企業で、まだ大手企業の顧客と直接取引の件数が少ないことを指摘。その背景には、「日本の企業文化として、社員自身のクレジットカードによる決済を会社が認めない、というものがある。今後、そうした文化に変化がみられるようなれば、我々のビジネスはより多くの人に受け入れられるようになると思う」と、日本独自ともいえる企業文化に対してどうアプローチしていくかが今後の成長のカギになるとする。

そうした成長の取り組みとしては、マクニカと2017年より提携して共同でさまざまな展開を図っているが、今回、新たにEDAツールベンダのQuadceptとのコラボレーションが強化されたことが明らかにされた。これにより、QuadceptのWebサイトからマウザーの在庫情報が分かるほか、マウザーのBOMツール「FORTE」にQuadceptのBOMデータをアップロードするといったことが可能になったという。

なお、日本法人としては、こうしたパートナーとのコラボレーションの強化を含め、さまざまな角度から顧客の企業規模を問わずにマウザーとしてのメリットをアピールしていくことで、2020年で7000万ドルの売り上げ達成を遂げ、国内におけるネット部品商社としてのトップシェアを勝ち取りたいとしている。