新上五島町長選 2新人立候補 人口減対策が焦点

馬込候補(右)、石田候補

 4日に告示された新上五島町長選は新人2人の激突となった。少子高齢化に伴う人口減少や経済の活力低下が続く島。現状を打破する新しいリーダーを決めるため、9日の投票に向けて戦いが始まった。
 元県議の馬込彰候補(67)は浦桑郷の選挙事務所前で出陣式に臨み「若者に魅力を感じてもらう古里にせねば人口流出も止められない」と主張。子育て支援策の重要性を挙げ「子ども一人一人が生まれることが古里の将来そのものだ」と訴えた。
 同町の前副町長、石田信明候補(65)は青方郷の選挙事務所前でマイクを握り「最大の課題、人口減少に立ち向かうため力を合わせるとき」と強調。「長い行政経験を生かし、大好きな新上五島への思いを持って期待に沿えるよう戦うことを誓う」と力を込めた。
 前回が無投票に終わり、現職の江上悦生氏(73)が今年3月に引退表明したことで8年ぶりの選挙戦となった。同町のパート従業員の女性(62)は「島外に進学した子どもたちは働く場がなくUターンしない。島に若者がいない現状に不安を感じるので、大企業の誘致で雇用を確保してほしい」と求めた。

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