7月・長崎財務事務所 県内「下げ止まりの兆し」 経済情勢判断を上方修正

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 長崎財務事務所がまとめた7月の県内経済情勢報告の総括判断は、新型コロナウイルスの影響で前回(4月)に引き続き「厳しい状況」としながらも、「足元(7月末)では一部に下げ止まりの兆しがみられる」と上方修正した。中でも個人消費は、国の消費喚起策で人の動きが徐々に戻り、持ち直しの動きがみられるとした。
 先行きについては「感染拡大防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていく中で、持ち直しに向かうことが期待される」と予想した。
 丸山徹所長は「緊急事態宣言直後だった4月判断時と比べ、個人消費の動向は好材料。ただ、底を打ったかどうかは判断しかねる」と述べた。
 個人消費のうち百貨店・スーパー販売額は、食料品が“巣ごもり消費”で増加したが、イベントの自粛や休業もあって前年を下回った。足元では同宣言解除により来店客が増え、1人10万円の特別定額給付金など消費喚起策の効果で持ち直しの動きがみられる。コンビニ販売額は観光客減少や出勤制限で前年割れ。家電大型専門店、ホームセンター、ドラッグストアの各販売額は前年を上回った。
 個人消費で特に落ち込んでいるのは観光。主要施設の入場者数は前年を大きく下回った。主要地区の宿泊者数も同様だが、足元では自治体の割引キャンペーンで予約が増えた。
 一方、生産活動は、電子部品・デバイスと汎用(はんよう)・生産用機械が「横ばいの状況」。大手造船は一定の操業を維持しているが、コロナで営業活動ができないなど受注環境は厳しい。雇用情勢は、有効求人倍率の大幅な低下で「弱い動き」となっている。