ドローンで海ごみ診断 対馬 長崎大など産学連携実証実験

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海ごみの漂着状況診断に使うドローンについて説明する井上ディレクター(右)=対馬市厳原町、上槻海岸

 人工衛星と小型無人機ドローン、陸上定点カメラを組み合わせて漂着する海ごみを観測する産学連携のプロジェクトチーム「Debris(デブリ) Watchers(ウォッチャーズ)」ドローン部門の実証実験が7月31日、対馬市厳原町上槻(こうつき)の海岸であった。プロジェクトに加わっている長崎大やベンチャー企業関係者らが、海ごみ漂着状況の診断に向けたデモ飛行を報道陣に公開した。
 同チームは長崎大や琉球大、人工衛星部品を開発するベンチャー企業など全国8団体で2019年に結成。海ごみ削減につながる新ビジネス創出を目的に日本財団などが総額1.5億円を支援する「プロジェクト・イッカク」採択3チームの一つに入っている。
 ドローンの実証実験には同チームのうち6団体が参加。このうち国産ドローン開発ベンチャー「自律制御システム研究所」(東京)が製作した航続距離20キロのドローンが飛行し、付属のカメラで上槻海岸の海ごみ漂着状況をくまなく空撮。デモ飛行前には、人工知能(AI)の開発ベンチャー「リッジアイ」(東京)のAIが、同海岸で事前に撮影していた空撮写真を基に発泡スチロールやプラスチック片、流木など海ごみを9種類に自動識別し、それぞれの面積を割り出した結果も公表した。
 同チームドローン部門の井上翔介ディレクター(自律制御システム研究所ディレクター)は「ドローンは人が近づけないような絶壁の海岸でも精緻に調査でき、人工衛星は広域的な海ごみの状況を把握する場合に使える。2021年にはドローンのパイロット運用を始め、22年以降は世界的にビジネス展開をしたい」と話した。