昭和 死語の世界 ~ナウい~

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死語解説:ナウい[形容詞]

英語の「NOW」に、形容詞を表す「―い」をくっつけた造語。英語の「NOW」の「今」「現在」といった意味から、「現代的である」「流行に則った」といった意味で使われる。転じて、「カッコいい」「おしゃれ」「イケてる」といった意味となる。

時代背景

この言葉が生まれた発端は、1970年代、なんとなんとベトナム戦争の最中だと言われている。反戦運動で掲げられていた「フリーダム・ナウ」というスローガンのフリーダムを取って使われるようになったのではないかという説が濃厚だ。
折しも学生運動が盛んだった当時の日本でも、このスローガンが広く社会に浸透したのだろう。

この「ナウ」という言葉を引っ張って、はじめは「ナウなコーディネート」「ナウな若者」などと使われはじめるようになり、1970年代後半、最終的にはナウな若者たちが形容詞化して「ナウい」という言葉が生まれた。
だが、実は80年代に入ると途端に使われなくなっている。おそらくだけど飽きてしまったのだろう。熱しやすく冷めやすく、流行に敏感な若者が作り出す流行語というものは、とかく寿命が短いものなのだ。

それにしても、英語と日本語を混ぜる造語というのは、言葉が変われド定番のようだ。
昔でいえば「おセンチ」もその一つだろう。
今も「エモーショナル」と「―い」をあわせて「エモい」という言葉がある。
言葉としては死んでいても、昭和の若者が作った言葉遊びの文化というものは、今のナウでヤングな若者にも息づいているのかもしれない。