長崎の高校生 砂糖水から消毒用アルコール製造に成功 研究成果を中学生へ“お裾分け”

長崎工業高生徒(左)が製造した消毒液を試す岩屋中生徒=長崎市立岩屋中

 長崎市岩屋町の県立長崎工業高工業化学科の3年生5人が7月30日、近くの市立岩屋中を訪れ、授業の一環で砂糖水から製造した消毒用アルコールを贈った。
 同科の3年生は「酵母菌を使った消毒用アルコール製造」というテーマで、3年前から課題研究に取り組んできた。砂糖水に酵母菌を混ぜて、高濃度のアルコールを抽出するための条件を調査。今年4月、濃度80%を超える消毒用アルコールの製造に成功した。
 新型コロナウイルスの影響で消毒液の需要が高まったことから、研究成果を岩屋中へ“お裾分け”することに。同科3年で研究チームリーダーの山崎葉月さん(17)は「研究成果が役に立ってうれしい。お互い感染に気を付けながら生活しましょう」とあいさつ。250ミリリットルのボトル6本に入れた消毒液を岩屋中の生徒代表3人に手渡した。
 同中生徒は製造法などを教わった後、試しに手指を消毒。3年の川上瑛斗さん(14)は「すぐ乾いてすごく使いやすい。感染防止のため大切に使いたい」とお礼を述べた。

 


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