待ってろ東京五輪/自転車「梶原悠未」栄光の虹色ジャージ

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2020年春、筑波大学大学院に進学。春学期はオンライン授業と競技の両立に苦労したという梶原

東京五輪開催を信じて……日の丸戦士たちの、ブレないメダルへの思いとは--。アスリートたちが、「1年後への金言」を寄せてくれた。今回は、自転車の梶原悠未(23)だ。

2019-2020シーズンは、W杯3戦で2勝。2月の世界選手権(ドイツ・ベルリン)の女子オムニアムで、落車するアクシデントもありながら、日本女子史上初の金メダルを獲得した梶原。延期となった東京五輪でも、有力なメダル候補として期待される。

「できれば、世界選手権に優勝した勢いのまま、今夏に開催してほしいという思いはありましたし、延期が決まったときは戸惑いもありました。ただ、ひと晩で切り替えました。

いまは、『延びたぶんだけ準備の時間ができた』とプラスにとらえています。金メダルを獲るという目標は変わりませんし、そこに向けて集中するだけかなと思います」

新型コロナウイルスの影響で、今後の大会の見通しは立っておらず、モチベーションを保つ難しさはあるが、「下を向いている暇はない」とも言う。

1周250mのバンクを舞台におこなわれる、自転車トラック種目。なかでもオムニアムは、約3時間のうちに4レースをおこない、総合成績で争う、過酷な競技として知られる。

本場はヨーロッパだが、155cmと小柄な梶原は、欧米の大柄な選手を向こうに、爆発的な加速力と緻密な戦略を武器に対抗する。世界選手権を制したことで、東京五輪では、世界王者だけが着用できる虹色のジャージ「マイヨ・アルカンシェル」を着られることも決まった。

「東京五輪で着られたらカッコいいと思っていたので、2021年10月の世界選手権まで “アルカンシェル” を着られるのは、すごく嬉しい。

競技の魅力? 五輪競技最速のスポーツなので、スピード感ですね。絶対金メダルを獲って本を書いてみたいし、パレードもやってみたいです」

かじはらゆうみ
1997年4月10日生まれ 埼玉県出身 155cm56kg 高校入学後に自転車競技を始め、筑波大、同大学院へと進学。トラック種目のオムニアム(複合)で、全日本選手権4度の優勝。W杯通算4勝。今冬の世界選手権で、日本女子として初優勝の快挙

取材&文・栗原正夫

(増刊FLASH DIAMOND 2020年8月20日号)