泳いで日本一周の旅 長崎県入り 福岡出身・小林ひかりさん「こんなに島がたくさんある海は初めて」 

泳いで日本一周の旅をしている小林さん(左)と一時同伴した福田さん=佐世保市俵ケ浦町、白浜海水浴場

 2017年から、夏場に泳いで日本一周の旅をしている福岡県出身の小林ひかりさん(29)が、7月下旬に佐賀県から本県入りした。佐世保市の海水浴場で取材に応じた小林さんは「こんなに島がたくさんある海は初めて」と小麦色に焼けた笑顔で話した。
 小林さんは12年、ダイビング用のフィンと水中メガネ、シュノーケルを使い、腕は動かさずばた足だけで水面を泳ぐ「フリッパー」を始めた。14年にミニバイクで本州一周、15年にはクロスバイクで北海道一周を達成。17年から、6~9月の夏季だけフリッパーで海を泳ぎ、日本一周をする旅を始めた。
 フリッパーの練習拠点にしていた静岡県伊東市の伊豆海洋公園をスタート。1年目は同県袋井市まで、2年目は台風を避けるため新潟県糸魚川市から同県柏崎市まで、3年目の昨年は同市から秋田県山本郡八峰町まで泳いだ。4年目の今年は地元の福岡市から旅を再スタートした。
 福岡、佐賀、長崎県松浦市、平戸市と南下し、今月3日、佐世保市俵ケ浦町から日野町まで泳いだ。この日は、テレビ番組で小林さんの旅を知って感動した佐賀県伊万里市の福田幸右さん(52)がシーカヤックで同伴。福田さんは「彼女を見かけたら声を掛けてあげてほしい」と応援する。
 夏場以外は、伊豆半島のホテルなどで住み込みの仕事をして旅費を稼いでいる。海の旅は一日平均約10キロ。このペースでいけば、日本一周にはあと10年かかる計算になるという。小林さんは「泳ぐことと旅が好きだから苦じゃない。初めて見る景色と、見守ってくださる人たちとの出会いが幸せ」と語る。
 小林さんのフェイスブックで旅の様子を確認できる。伴走協力者も募っている。フェイスブックで直接連絡できる。

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