広島原爆の日 「長崎の鐘」鳴らし核なき世界を祈る 平和公園で被爆者ら

鐘を鳴らす被爆者や観光客ら=長崎市、平和公園

 広島原爆の日の6日、長崎の被爆者らが長崎市の平和公園で「長崎の鐘」を鳴らし、核なき世界を祈った。
 長崎の鐘は原爆で崩壊した浦上天主堂のアンゼラスの鐘をモデルに、県被爆者手帳友の会と県動員学徒犠牲者の会が1977年、公園内に設置した。被爆者団体や平和団体などで組織する「長崎の鐘を鳴奏(ならそう)会」は広島、長崎原爆の日の時期に合わせて鐘を鳴らしている。
 長崎に原爆が投下された午前11時2分、被爆者や外国人観光客ら約20人がロープを引っ張った。被爆者の嘉松愛子さん(91)は「再び原爆が使われたら世界はおしまい。核廃絶と世界平和を祈って鳴らした」と語った。
 長崎原爆の日の9日まで毎日、平和を願う音を響かせる。

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