故障検知AI、5基で導入 北電の火力発電所、23年度までに

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 北陸電力が2023年度までに火力発電所5基で、人工知能(AI)を駆使して故障の予兆を検知するシステムを導入する計画を立てていることが6日分かった。まず、来年3月末をめどに七尾大田2号機と敦賀火力2号機の2基でシステムを稼働させる。志賀原発の停止が長引く中、主力となる火力発電所の故障を未然に防ぐため異常を早期に把握し、電力の安定供給に努める。

 システムは、AIなど最新技術を使って、発電所のトラブルを防止する。AIが過去の運転データを解析し、ボイラーの圧力やタービンの振動を示す数値が通常と異なる場合に、作業員に知らせる仕組みとなる。

 計画では、今年度の2基を皮切りに、21年度に敦賀1号機と七尾大田1号機、23年度に富山新港2号機で順次導入する。

 加えて、22年度までに七尾大田1、2号機と敦賀1、2号機のタービンや管の一部を取り換える。4基のタービンを交換することで、二酸化炭素(CO2)排出量を年間20万トンほど削減できる見込みという。

 新たなシステムを導入する背景には、志賀原発が2基ともに停止して10年目を迎える中、負担の増えた火力発電所でトラブルが相次いだことがある。

 2018年には七尾大田2号機でタービン火災が発生し、152日間停止。19年に入ると、再び同2号機がタービン翼の損傷で101日間止まり、敦賀2号機もボイラー管の損傷によって64日間停止した。18年度は前年度比150億円、19年度は同85億円、それぞれ経常利益を下押しする要因となった。

 北電の広報担当は「最新技術をフル活用し、トラブル防止対策を徹底したい」と話した。