被爆者の思い知って 日本リアリズム写真集団長崎支部 「長崎の証言」50年ぶり改訂

改訂した写真集について発表する(右から)黒崎さん、村里さん、原賀さん。手前左の写真集が改訂版で、右は初版=長崎市役所

 日本リアリズム写真集団長崎支部(村里榮支部長)は今夏、写真集「長崎の証言 増補改訂版」を出版した。市の被爆75年記念事業の一環。同支部が50年前に発行した「長崎の証言」の写真を含む計140点を、被爆者のメッセージと共に掲載している。
 被爆詩人の故福田須磨子さん、核廃絶運動に尽力した故山口仙二さんら被爆者13人の写真を掲載。新たにメッセージの英訳を加えた。初版で未掲載だった写真や会員が長年撮り続けてきた写真のほか、被爆者をしのぶ活動、被爆樹、被爆遺構なども紹介している。
 村里支部長(86)と黒崎晴生さん(85)、原賀欣一郎さん(84)が6日、長崎市役所で会見を開き、発行に込めた思いを説明。村里さんは「長崎の被爆者がどんな苦しい思いをしたのか知ってほしい」と語った。
 B5判、モノクロ176ページ。2千円。市内の書店などで1日販売。9日の平和祈念式典の参列者に贈呈するほか、平和学習に役立ててもらおうと、県内の小中学校にも寄贈を予定している。

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