「異例の中断」を生かし、リーグ再開後に“復活”を遂げた5名

ヨーロッパ主要リーグの全日程がようやく終了し、異例のシーズンが幕を閉じた。

ウイルスによる長期中断は、選手のリズムにも影響を与えたのかもしれない。今回はリーグ戦の再開後に復活を遂げた選手たちを見ていこう。

オリヴィエ・ジルー(チェルシー)

序盤に若いエイブラハムが大ブレイクし、出場機会を得られなかったジルー。冬には放出候補にも挙げられ、監督であるフランク・ランパードからの信頼は完全に失われたように見えた。

ところが中断明けからはプレミアリーグで9戦6ゴールと奮闘し、ベテランストライカーとしての意地を見せた。

今季はエデン・アザールを失い、補強禁止処分も受けていたチェルシー。そんなチームに足りなかった老練さをもたらしたジルーは、CL出場権獲得に大きく貢献したと言えるだろう。

アレクシス・サンチェス(インテル)

アーセナルを退団して以降ほとんど活躍できていないアレクシス・サンチェス。昨夏インテルへ加入しイタリアへ復帰したものの、前半戦は怪我による離脱もあって本領発揮とはならなかった。

しかしその後復帰しリーグ戦の再開を迎えると、セリエAで13戦3ゴール7アシストを記録。“完全復活”というには程遠いが、限られた出場時間の中でチームを牽引し、復調の兆しを見せた。

先日、インテルにフリーで完全移籍することも決まった。来季の活躍に期待がかかる。

ホセ・マリア・ヒメネス(アトレティコ・マドリー)

堅固な守備を誇るアトレティコのセンターバック、ヒメネス。タフなディフェンスで評価の高い一方で、怪我が多い選手でもある。

今季も二回の長期離脱を強いられるなど、負傷に悩まされた。それでもリーグ戦再開後は、ほぼ全ての試合に出場。そのうち4試合ではクリーンシートに貢献した。

今季は結果が伴わない時期もあったアトレティコだが、ヒメネスの活躍もあって、再開後のリーグ戦を無敗で終えることに成功。見事に3位の座を確保している。

ハカン・チャルハノール(ミラン)

2017年にミランへ加入した“魔弾”の射手、ハカン・チャルハノール。本田圭佑の退団後に「10番」を背負っている選手だ。

そんな彼だが、今季の前半戦はチームの不調もあって安定感に欠けていた。しかし、冬にズラタン・イブラヒモヴィッチが加入してからは徐々にパフォーマンスが改善。リーグ戦再開後は、セリエAで12戦6ゴール8アシストと完全に覚醒した。

結果的にミラン加入後で最高のスタッツを残し、驚異的な追い上げでのEL出場権獲得に貢献している。

マルコ・アセンシオ(レアル・マドリー)

昨夏プレシーズンマッチでの負傷により今季の出場が絶望視されていたアセンシオ。しかしその後リーグ戦が延期され、シーズン中に復帰することが可能となった。

するとその初戦での劇的ゴールを始め、リーガ9試合で3ゴールをマーク。少ない出場時間の中で印象的な活躍を見せると、再開後のチームは無敗をキープし続け、そのままラ・リーガ優勝を果たした。

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緊迫した終盤戦の中で、帰ってきたアセンシオのプレーがレアルに勢いをもたらしたのかもしれない。

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