関口宏と綾瀬はるかが伝える「戦争」。「平和、命の尊さを伝えることの意味を感じています」

TBS系では、戦後75年となる終戦記念日の8月15日に、関口宏と綾瀬はるかが出演する特別番組「終戦75年スペシャル 第1部・女性たちの8・15 第2部・綾瀬はるか『戦争』を聞く」(午後2:00)を2時間半にわたり放送する。

第1部は、関口宏が司会を務める「女性たちの8・15」。海外の激戦地などで戦死・戦病死した軍人や軍属は230万人に上る。特攻や玉砕、戦闘の中で命を落とした彼ら。しかし、戦争で命を落としたのは兵士だけではなかった。銃後で苦労を重ね、愛する子どもや夫と生き別れながら、命を落としていった女性たちも多い。女性たちが経験した戦争の現実を取材し、当事者の証言を中心に、戦後75年経って初めて明らかになる秘話もまじえ、“女性たちの戦争”を伝える。

18年の終戦特番では「学徒出陣」について現役大学生と、昨年は「子どもたちの戦争」について中学生20人と語り合ってきた関口が、今回は、女子高校生と共に「女性たちと戦争」について会談。令和の女子高校生たちは、どんなことを感じるのか? ゲストに昭和史研究の第一人者であるノンフィクション作家の保阪正康氏を迎え、戦争の意味を考える。

関口は「昨年は『戦争と子ども』をテーマにしました。今年は『戦争と女性』について考えます。戦争というのは兵士だけではなく、一般市民にまで大きな影響を与える、総力戦になってしまうということを知ってほしいです。戦後75年、戦争の記憶の風化も言われますが、伝え続けることが大切だと思います」と意義を伝える。

そして、第2部は「綾瀬はるか「戦争」を聞く」。05年の特別番組「ヒロシマ」をきっかけに、10年以降、毎年「NEWS23」の特別企画として放送。これまで60人以上の戦争体験者の声に耳を傾け、その平和への願いを伝えてきた綾瀬。今回は、これまでの綾瀬の取材を振り返るとともに、貴重な“戦争の記憶”を語ってくれた方々にリモートで再会する。

綾瀬が13年に取材した神戸美和子さんは、広島の爆心地から3.8kmの場所で被爆。原爆投下の2日後に、瀕死の産婆が瓦礫の中で赤ちゃんを取り上げたという話に感銘を受け、自ら助産師になることを決意したという。現在82歳になった神戸さんに、コロナ禍の今だからこそ伝えたい「戦争」を聞く。

また、12年の取材で綾瀬が出会ったのは、長崎で被爆した龍智江子さん。現在90歳となり入院中の智江子さんに変わり、今回はご家族が綾瀬の取材に応じた。今年誕生した智江子さんのひ孫とも初対面。新たな命の誕生に、平和への思いを受け継ぐ意を強くしたというご家族に話を聞く。

綾瀬は「これまで多くの戦争体験者の方のお話をうかがってきましたが、皆さん、戦争で亡くなった人の分もしっかり生きて伝えなくてはいけないという気持ちを強く持っていらっしゃるのを感じます。今回、お話をうかがった智江子さんのご家族に新たな命が誕生したことを知り、智江子さんが生き延びたからこそ、次の世代へと命が続いているのだなと思いました。あらためて、平和、命の尊さを伝えることの意味を感じています」と語っている。

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