世界の5Gネットワーク・インフラ支出、81億ドル。19年の2倍。~ガートナー

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 2020年は中国を牽引役として世界的に5Gが急速拡大する年と見られていた。しかし、新型コロナ感染症パンデミックにより世界経済は縮小、5Gの急速な普及拡大も来年以降に持ち越されたようだ。とはいえ、中国国内においてはこれまで程ではないにしろ活発な5Gインフラ投資が行われている。

 7月28日、米国に本部を置くグローバルなITコンサルタント企業であるガートナーが世界の5Gインフラストラクチャの動向について調査・分析したレポートを公表した。

 レポートによれば、2019年の4G等への世界のインフラ投資は206億3920万ドルで対前年成長率は1.2%と小幅なものであった。これに対して5Gに対しては41億4660万ドルと金額では4Gに対して小さいものの対前年成長率は576.6%と7倍近い投資となっている。

 20年には新型コロナパンデミックによる世界経済の縮小の中、81億2730万ドルと対前年比96.0%の2倍近い投資額となっている。これにより、5Gへの支出は無線インフラストラクチャ支出全体の21.3%に達する見通しだ。20年の無線インフラストラクチャ支出総額は381億ドルと4.4%減少している中、5Gインフラへの投資は積極的に行われている。

 短期的には、中国での5G開発が世界をリードしており、20年における世界の5G投資の49.4%がこの地域に該当している。中国で製造された費用対効果の高いインフラが政府の支援や規制上の障壁の軽減と相まって中国の主要なCSP(通信サービス・プロバイダ)が5Gのカバレッジを迅速に構築し世界をリードしているようだ。

 とはいえ、他の技術的に成熟した国が完全に遅れをとっているとはいいきれない。現在、CSP間の競争の激化が5Gの導入ペースを加速させており、将来的にはコスト効率が高く俊敏な5G製品を提供することで、5Gの採用をさらに促進する可能性がある。ガートナーは「中国、台湾、香港、日本を含むアジア太平洋地域の成熟国、北米のCSPによる5Gの人口カバー率が23年までに95%に達する」と予測している。

 ガートナーのアナリストでシニア ディレクターの瀧石浩生氏は「日本は5Gをリードする先頭集団の国の一ついえる。特にCPSによるO-RANおよびvRANの早期商用化ならびに企業によるローカル5Gの導入は世界に先駆けて行われている。日本初のエコシステムが世界に影響を与える可能性があり注意深く見守っている」とコメントしている。(編集担当:久保田雄城)

ガートナーが2020年の世界の5Gネットワーク・インフ支出は約2倍になると予測