ビワ育ててみませんか? 定年退職者が対象 講座の参加者募集

昨年度の現地研修の様子(長崎びわ産地活性化推進協議会提供)

 ビワ生産者や関係機関でつくる長崎びわ産地活性化推進協議会は、来月開講する「びわ講座」の参加者を募集している。長崎が生産量日本一のビワは栽培面積が減少傾向。主に定年退職者を対象に新たな担い手を育成しようと、無料で実施する。定員は30人。8月20日締め切り。
 県県央振興局長崎地域普及課によると、講座は2015年度から開き今回6度目。昨年度までは、実家のビワ農家を手伝うサラリーマンなどが定年後に就農する「定年帰農者」が対象だった。5年間で計53人が受講し、本格就農へのステップになったという。ただ、県内のビワ栽培面積は15年度の530ヘクタールから徐々に減り続け、昨年度は384ヘクタール。同課は「ビワの産地をみんなで守っていきたい」と、今回から対象を未経験者にも広げた。
 研修は9月12日、JA長崎せいひ茂木支店で開校。21年6月まで全8回を予定し、JAの営農指導員や県の農業普及指導員、生産者が、栽培の基礎や災害・鳥獣害対策、収穫管理などを座学や実習で指導する。希望者には農地レンタルの紹介も可能という。
 15年度に受講し、現在同JA長崎びわ部会長を務める濱口理さん(69)は元JA職員。「実家で育成していた茂木ビワに加え、新しい品種の『なつたより』について学べ、参考になった」と話した。

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