Xperia 10 IIレビュー 縦長画面で何を観る? 「コスパのよいXperia」の魅力

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Xperia 10 II(エクスペリア テン マークツー)は、日本で発売されているXperiaシリーズの中でもっとも低価格なモデルです。今回、試用したNTTドコモ版「Xperia 10 II SO-41A」は6月25日に発売。ドコモオンラインショップでは税込41,976円で販売されています。

フラッグシップのXperia 1と同じく、縦長の有機ELディスプレイを搭載し、映画やカメラなどエンタメを楽しめるように作られています。

洗練された縦長画面のメリットは?

2019年の「Xperia 1」以来、Xperiaシリーズは縦横比21:9という縦長な画面にこだわっています。Xperia 10 IIはこの縦長の画面を手頃な価格で楽しめるミッドレンジのモデルです。

ディスプレイサイズは6.0インチ。6インチというと一昔前は「ファブレット」と呼ばれたような大画面をイメージしますが、Xperia 10 IIの横幅はベゼルを含めて69mmとほっそり。上下の額縁の幅も抑えられており、ポケットに収まりやすいサイズ感です。上位モデルと質感の違いを感じるのは側面で、この部分のパーツは樹脂製でやわらかい手触りになっています。

画面が縦長なことで得られるメリットは明白。たとえばこのレビュー記事のような、縦長のニュース記事を読むときには、一度に表示できる領域が多くなり、スクロールが少なくて済みます。TwitterやInstagramも流し見するのも快適です。

また、「動画を観ながらSNS」といった使い方にも適しています。Androidのマルチウインドウ機能を使って横長な動画を再生したとき、下に十分な余白が残るので、たとえばライブ配信の動画をみながらTwitterで実況したり、といった使い方も便利です。Xperiaでは2つのアプリを選んで一度に開けるミニアプリが用意されており、マルチウインドウの操作がしやすくなっています。

「映画を手にもっている」ような感覚

4万円台のモデルですが、発色の良い有機ディスプレイを搭載。ソニーのテレビ「ブラビア」で培われたという映像チューニング技術を採用しています。明るい部分のコントラストも細やかに描写しており、特に青系色のシャキッとした表現が心地よい画作りになっている印象です。

21:9という縦横比は、映画の世界では近年のハリウッド映画などで広く採用されている「シネマスコープ(シネスコ)サイズ」と呼ばれる画面比率とほぼ同等。つまり、最近の映画などシネスコサイズのコンテンツは、Xperia 10 IIでピッタリの縦横比で再生できます。

「横長のスマホで横長の映画を再生する」という体験は、試してみないと理解しづらい感覚ですが、“映画を手にもっている”ような印象を受けます。手軽にリラックスタイムに映画を楽しむにはもってこいです。

ただし、Xperia 10 IIではHDR動画の再生に対応していません。より鮮やかな画質で映画を楽しみたいなら、Xperia 5のような上位モデルをおすすめします。

上位モデルのエッセンスを感じるカメラ

4万円台の入門モデルですが、背面カメラは3眼仕様。超広角レンズ(16mm、約800万画素)、標準レンズ(26mm、1,200万画素)、望遠レンズ(52mm、約800万画素)の構成で、超広角から望遠まで、シームレスにズームしつつ、好みの画角で撮影できます。

オート撮影機能では、「食べ物」や「人物」などをシーンを認識し、最適な写真を撮る機能を用意。夜景撮影用の「ナイトモード」や自然な補正の自分撮りができる「ポートレートセルフィ―」といった撮影モードを搭載します。

カメラの画質は正直なところ、特別良いわけではありません。4万円台前半としては健闘していますが、さすがに暗所での撮影性能は上位モデルに引けをとる印象です。

上位モデルのでは「Cinema Pro」や「Photography Pro」といったソニーモバイルらしいカメラアプリを搭載していますが、このXperia 10 IIではそういった要素は薄めです。

とはいえ、その中で楽しい機能も搭載されています。それが「クリエイティブエフェクト」モード。Instagramのようにフィルターをかけて撮影するモードですが、そのフィルターが凝っていて、まるで昔の古いフィルム映画のような風合いの映像が撮れます。

イヤホンジャック付き、独自のFMラジオ機能も

チップセットはクアルコム製のSnapdragon 665を採用。メモリは4GBです。スマホゲームも一通りこなせるスペックですが、グラフィック重視のゲームで遊ぶときは処理の遅さを感じるかもしれません。

Xperia 10 II SO-41Aはホームアプリとして、ドコモ標準のdocomo LIVE UXとXperiaホームを搭載しています。LIVE UXではニュースコンテンツの読み込みに時間がかかることもありますが、Xperiaホームは余計な要素が少なく、スムーズに使える印象を受けます。

2019年より、ソニーモバイルはXperiaシリーズに搭載する自社製アプリを徐々に減らしています。削減された中でも代表的なのは「アルバム」や「ビデオ」アプリ、それに日本語入力アプリの「POBOX Plus」です。これらはXperia 10 IIでは搭載されていません。

アルバムやビデオは代替としてGoogle フォトを、POBOX Plusは代わりにGoogle 日本語入力を搭載することで補っています。Google アプリに統一されることで、他社のスマホから乗り換えたときもそのまま使いやすいというメリットはありますが、反面、“Xperiaならではの要素”が減ってしまったとともいえます。なお、「News Suite」や「Video & TV SideView」などGoogle Playでも配布されているソニー製アプリは継続して標準搭載されています。

セキュリティ機能では右側面の電源ボタンが指紋センサーになっています。これは上位モデルのXperia 1シリーズと共通です。防水、おサイフケータイにも対応しています。

上位モデルにない仕様としては、FMラジオ機能が挙げられます。有線イヤホンを接続して、ワイドFMを含むFM波を受信できます。なお、テレビ機能(フルセグ・ワンセグ)は非搭載です。

フラッグシップの要素を体験できるXperiaの入門機

Xperia 10 IIはXperiaフラッグシップのエッセンスをつぎ込んだ入門モデルと言えます。4万円前後のお手頃な価格でありながら、21:9の縦長ディスプレイや多眼カメラというXperiaイチ押しの機能を味わえます。

デザインや楽しみ方は上位モデルと共通の体験を用意する一方で、ディスプレイではHDR非対応であったり、多眼カメラの機能・撮影品質はフラッグシップとは明確に差をつけています。このスマホで満足できなくなったら、上位モデルにステップアップする選択肢も残されています。まさに「Xperiaの入門機」にふさわしい1台といえるでしょう。

Xperia 10 II SO-41Aの主な仕様

  • OS: Android 10
  • CPU: Qualcomm Snapdragon 665/2.0GHz+1.8GHz(オクタコア)
  • 内蔵メモリ: 4GB
  • ストレージ: 64GB
  • 外部ストレージ: microSDXC(最大1TB)
  • サイズ: 約69×157×8.2mm
  • 重量: 約151g
  • ディスプレイ(解像度): 約6.0インチ約800万画素+約1,200万画素+約800万画素
  • インカメラ: 約800万画素
  • Wi-Fi: IEEE802.11a / b / g / n / ac(Wi-Fi 5対応)
  • バッテリー容量: 3,600mAh
  • 連続待受時間: 約460時間(4G LTE/静止時)
  • 通信速度(4G): 受信最大500Mbps/送信最大75Mbps
  • 防水/防塵: ○/○
  • 生体認証: ○(指紋認証)
  • ワンセグ/フルセグ: ―/―
  • おサイフケータイ: ○(NFC/FeliCa搭載)
  • 接続端子: USB Type-C
  • カラーバリエーション: Black、White、Mint、Blue
  • 税込価格(ドコモオンラインショップ): 41,960円