ホンダF1田辺TD予選後会見:タイヤが勝敗の鍵を握るレース「PU側としても最適な形でサポートしていく」

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 前週に同じシルバーストンで行われたF1第4戦イギリスGPでは、ホンダドライバーで予選Q3に進出できたのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)だけだった。それが今回の第5戦70周年記念GPでは、コースオフでフロアを破損したダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)をのぞく3人がQ3に進出。さらにピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)はフェラーリやレッドブル、マクラーレンを抑えて、今季ベストグリッドの7番手を獲得した。

 とはいえ今回もフロントロウを独占したメルセデスとの差は依然として大きく、3番手の座もレーシングポイントの1台に奪われた。それでも田辺豊治テクニカルディレクターは、「決勝レースは、タイヤが勝敗の大きな鍵になる」と、トップ10ドライバーなか唯一ハードタイヤでスタートするフェルスタッペンの戦略に大きな可能性を見出しているようだった。

──まず予選の総括からお願いします。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):予選では4台中3台がトップ10に入れました。唯一クビアトだけはコースから飛び出して残念でしたが、クルマ自体は悪くないと言っています。その意味では全体的に見ると、1週間前の同じシルバーストンでの予選よりは良い結果を残せたのではないでしょうか。

 チームもわれわれも、前回のデータを見直して今週末に備えた。その成果が出たのかなと思っています。ただレースは別物ですし、レース結果にしっかり結びつくことを願っています。

──日曜日は予選同様、暑くなる予報ですか?

田辺TD:いろいろな予報が出ているのですが、われわれが想定してるのは晴れ時々曇り、ほとんど雨の予報はなく、外気温は30度くらいというものです。今日よりは1~2度高いくらい、ただ路面温度はほとんど変わらないでしょう。

──予選は初日に比べて風向きが180度変わりましたが、そうすると回生エネルギーのデプロイメントも使用したい場所が変わったと思います。その変化に合わせるのは、そう大変ではなかったですか?

田辺TD:大丈夫でしたね。

2020年F1第5戦70周年記念GP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

──ドライバーからは、パワーユニット(PU)に対する問題の指摘とか、不平とかはなかったですか?

田辺TD:4人とも、特にありませんでした。

──5戦目になってマシンパッケージとしてもまとまってきたとドライバーがコメントしています。速さが増すにつれてエンジン全開率も変わると思いますが、そのあたりへの適応もしっかりできていますか?

田辺TD:ここに来てクルマが仕上がってきたのはその通りですが、それによって大きく全開率が上がったということはないですね。レースの週末だけを見ても、フリー走行から予選にかけてラップタイムが伸びていくわけですが、あわてて対応するほど全開率が変化するわけでもない。なので対応には問題ないですね。

──フェルスタッペンのQ3の走り、特に最後のソフトタイヤでアタックした周のコントロールライン通過スピードを見ると、予選の4回の走行のなかで一番悪かったです。それについてフェルスタッペンは何か言及してましたか?

田辺TD:感触は悪かったみたいですね。ソフトのタレが大きかったと。フェルスタッペンだけでなくアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)もそう言ってました。

──決勝レースはどんな展開になりそうですか?

田辺TD:フェルスタッペンに関して言うと、トップ10のなかで彼だけがハードタイヤでスタートできる。この週末は外気温や路面温度がそこまで極端には上がっていないですが、それでもコンパウンドが1段階ずつ柔らかくなっていることもあって、タイヤへの厳しさは増しています。

 先週のレースでもバーストが発生してますし、タイヤが勝敗の大きな鍵になることは間違いない。そのなかでハードタイヤでスタートできる戦略が結果にどう結びつくか。パワーユニット側としても最適な形でサポートしていくつもりです。

2020年F1第5戦70周年記念GP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第5戦70周年記念GP ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)