青森山田 初戦で敗退/高校野球東北大会 毎回の14Kも2球に泣く

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【鶴岡東-青森山田】14奪三振の力投を見せながらも敗れた青森山田の小牟田=石巻市民球場
7回表、鶴岡東2死一塁、山路(奥)に2点本塁打を打たれ、悔しい表情を見せる青森山田の小牟田
8回裏、青森山田2死一、三塁、高松の右前適時打で1点を返す
1回戦で鶴岡東(手前)に敗れ、ベンチ前に整列する青森山田ナイン

 東北各県の独自大会を制した6校で開催される「東北地区高校野球大会」は9日、宮城県石巻市で開幕した。硬式の部で青森県代表として出場した青森山田は1回戦で鶴岡東(山形)と対戦。先発の主戦小牟田龍宝(りゅうほう)が毎回の14三振を奪う力投を見せたものの打線の援護を受けられず、1-4で敗れ初戦で姿を消した。1回戦残り1試合の仙台育英(宮城)-一関学院(岩手)は降雨ノーゲームとなり、10日に順延となった。軟式の部は1回戦2試合とも降雨のため順延となった。青森県代表の五所一は11日、準決勝で平工(福島)-専大北上(岩手)の勝者と戦う。

▼小牟田 甘い球狙われ2被弾

 「高校生活で一番の投球だった。でも細かいコントロールが足りなかった」。青森山田の主戦小牟田は126球中、不用意に投じて打たれた本塁打の「2球」に、悔しさをのぞかせた。

 1点をリードされた七回、2死で迎えた9番打者に死球を与えてしまう。続く1番打者に投じた初球だった。気持ちを整え、カウントを取りにいったはずの球は、狙いとは裏腹にど真ん中へ。右翼席へと運ばれ、重い2点がのしかかった。打者がダイヤモンドを回る最中、この日の空のように表情がみるみる曇った。

 そして九回。12個目の三振を奪った後、代打の左打者を迎えた。またも初球、抜けたチェンジアップを芯で捉えられた。ダメ押しとなる一発に天を仰ぎ、いら立ち、動揺を隠そうと何度も帽子をかぶり直した。「展開によっては継投も考えたけれど、最後まで小牟田を信じた」と兜森監督。昨年春、秋と2度東北大会で敗れた相手に「三度目の正直」となる雪辱を果たせず、「負けなしで終わりたかった」という大黒柱の最後の夏は、終わった。

 東京出身。さらなる高みを目指し、青森山田へとやって来た。この3年間で直球とスライダーに磨きをかけ、プロ注目選手にまで成長。進路については「プロ志望届を出す」と揺るがない。新型コロナでついえた甲子園の夢。もう一つの夢をかなえるため、悔しさを糧に、前に進むことを誓った。