ヒュルケンベルグの走りをフェルスタッペンも称賛「彼は間違いなくF1にふさわしいドライバーだ」

 マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は2019年までF1に参戦していたニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)を称賛するダニエル・リカルド(ルノー)の言葉に同意した。ヒュルケンベルグはF1第5戦70周年記念GPの予選で3番手という素晴らしい成績を出した。

 ヒュルケンベルグは第4戦イギリスGPの直前になってレーシングポイントのセルジオ・ペレスの代役に起用された。ペレスが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で陽性となったためだ。

 ヒュルケンベルグにとって昨年のアブダビGP以来のF1レースとなるイギリスGPは、スタート前にメカニカルトラブルのため出走すらできなかった。

 だがヒュルケンベルグは、第5戦70周年記念GPの予選パフォーマンスで、彼がフルタイムでグリッドに復帰する才能があることを保証して見せた。

 その予選で5番手だったリカルドは、ヒュルケンベルグの印象強い結果に対しすぐに賛辞を送った。

「彼がベテランだとはいえ、これだけ長いことソファに座っていたら、この成績を出すのは簡単なことではないよ」とリカルドは語った。「僕は誰がなんと言おうと気にしない」

 またフェルスタッペンも、元レッドブルのチームメイトであるリカルドに続いて称賛の言葉を付け加えた。

「ニコは予選ですごい仕事をやった」と予選でヒュルケンベルグのすぐ後ろ、4番手につけたフェルスタッペンは語った。

「彼らは冬の間に素晴らしい仕事をした。このことが、ニコが来年シートを見つける助けになることを本当に願っている。彼は間違いなくF1にふさわしいドライバーだからね」

「いまの時点で彼ほどのパフォーマンスがないドライバーが数人いるのは間違いない。それでも彼らはF1にいるんだ。このことはうまくいけば彼にとって大きな後押しになるだろう」

「まず(第5戦の)予選については、自分たちの展開にそれほど満足できなかった。でも、ニコが3番手になれたことはとても嬉しかったよ」

2020年F1第5戦70周年記念GP レース中3番手を走行するマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)と4番手のニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)

 レーシングポイントF1チーム代表のオットマー・サフナウアーは、ペレスが次戦のスペインGPで復帰する可能性があることをほのめかした。しかしサフナウアーは、ヒュルケンベルグが2021年のF1で活躍できる可能性に向けて、後押しとなる機会を与えられたことは喜ばしく思っていると語った。

「我々はニコをチェコ(ペレスの愛称)の代役に起用したことで、彼の助けになれたと考えている」とサフナウアーは語った。

「彼は長い間F1マシンから離れていた。それでも、どれだけのことができるかを見せるための、言わば観客を用意する形になった」

「それが我々が彼に提供できた助力だ。今となっては残りのことはニコ次第だ。彼はまったく問題がなかったと思う。まるで過去2レースでも速さを出していたかのようだった」

2020年F1第5戦70周年記念GP ニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)

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