神奈川県秦野市は、表丹沢の豊かな自然環境を活用して交流人口の増加と消費促進を目指す「表丹沢魅力づくり構想」案をまとめた。8月17日までパブリックコメント(意見公募)を実施。9月上旬までに、寄せられた意見を反映して最終的な構想を策定する。
2021年度の「秦野サービスエリアスマートインターチェンジ」(仮称)の開通や、23年度予定の新東名高速道路全線開通で、表丹沢の来訪者は増加が見込まれている。構想案は、登山にとどまらない表丹沢の楽しみ方を提示し、下山後に周辺施設や店舗を巡ってもらうことに主眼を置いた。市民にも表丹沢の魅力を改めて伝え、愛着を深めてもらうことを狙った。
構想案では、表丹沢の山並みをはじめ、周辺にある国登録有形文化財や新たに整備されたクライミング施設などを魅力に挙げた。こうした資源を活用して森林セラピーなどの体験型ツアーや山岳スポーツの振興に取り組むほか、緑に囲まれて暮らすライフスタイルを提案して定住につなげる計画も掲げられた。周辺市町村と連携した情報発信の重要性にも触れた。
高橋昌和市長は7月22日の定例会見で、「市外から来ていただく人に、親しみのある第2のふるさととして関係を築いてもらい、地域の活性化につなげたい」と話した。
構想案は市ホームページや公民館などで閲覧できる。問い合わせは、市総合政策課電話0463(82)5101。