河北春秋(8/12):中国の作家で人権活動家の劉暁波さんは、3…

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 中国の作家で人権活動家の劉暁波さんは、3年前、服役中に61歳で亡くなった。1989年の天安門事件に関わり、その後も他の政治リーダーが出国する中で、あえて中国にとどまった。厳しい弾圧を受けながらも民主化を呼び掛けた▼香港で民主化運動を続けてきた周庭さん。日本語のツイッターを先日読んで、劉さんを思った。「絶望の中にあっても、いつもお互いのことを思い、私たちはもっと強く生きなければなりません。生きてさえいれば、希望があります」と周さん▼香港に残って民主化の道筋を探る。他国からの傍観者ではなく、当事者として民主化運動を進めていく。そんな意志の強さが劉さんとよく似ている。ツイッターを通じて香港の内実を知った日本の多くの若者も、周さんの主張には共鳴しただろう▼香港警察が国家安全維持法違反の疑いで、周さんをはじめ、中国に批判的な新聞の創業者らを逮捕したという。「国家分裂扇動罪」という仰々しい罪名だ。共産党に批判的な言動の一切を認めないという北京政府の強い態度の表れだろう▼今この瞬間も時代錯誤の言論弾圧や人権抑圧が起きている。中国政府が最も恐れるのは国際世論のはず。香港の民主化運動を救うために私たち一人一人が日本政府ができることは何だろう。(2020.8.12)