相乗りタクシーがいよいよ解禁。ルール改正のポイントとは?

多様な移動手段へのニーズが高まるなか、タクシーに関する利便性向上や需要喚起を目的にタクシーに関するルール改正の動きが進んでいる。

国土交通省は今年4月

「一般乗用旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度について」の一部改正案および「タクシーの相乗りの導入について(案)」

に対するパブリックコメントを募集。新型コロナウイルス感染症の状況を見定めたうえで施行する予定だ。

ルール改正でタクシーはどう変わるのか。注意点や今後の展開について、担当者に聞いた。

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ルール改正で導入される3つのプラン

今回のルール改正において導入されるのは、定額で複数回のタクシーの利用権が一括して設定される「一括定額運賃」、需要に応じて迎車料金が設定される「変動迎車料金」、そして「タクシーの相乗り」の3種類のプラン。

一括定額運賃では、あらかじめ利用回数の上限と利用時間帯を制限し、適用地点またはエリア、タクシーの利用権を行使する期限等の条件が設定され、条件に応じた価格が定められる。変動迎車料金については、初乗運賃額または認可済みの定額の迎車回送料金を基準額として、そのうちいずれか低額な方にその3倍増の額を加えた額までが、1回ごとの上限の額とされる。

平成30年度に実施した変動迎車料金・定額タクシー実証実験の概要

また、今回のルール改正によって相乗りタクシーも解禁されることになる。内容は、2018年1月から3月にかけて国土交通省が東京都内(23区・武蔵野市・三鷹市)で実施した「相乗りタクシー実証実験」の結果が反映されている。相乗りタクシーは、配車アプリを利用してタクシーの利用者同士をマッチングするサービスで、運賃は距離制運賃(時間距離併用制運賃を含む)を原則とし、各旅客間の費用負担額は、運送者または配車アプリ事業者のとりまとめによる乗車距離に応じて案分して算定される。

平成29年度に実施した相乗りタクシー実証実験の結果

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