平和願う孫の思いを本に 長崎の鈴木さん 市へ110冊寄贈

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本を手に「平和教育に役立ててもらえたら」と語る鈴木さん=長崎市役所

 東京で暮らす孫が長崎原爆について学んだことをつづった作文に心を動かされたとして、長崎市の被爆者、鈴木一郎さん(86)が、孫の作文をまとめた本「まさし君とみっちゃんの夏休み」(A5判91ページ、長崎文献社発行)を自費出版した。「被爆75年の今年、平和学習に役立ててもらえたら」と、市内の小中学校などへ計110冊を寄贈した。
 本には、孫の将史さんが8年前の小学4年生のころに書いた作文の直筆原稿などを掲載。夏休みに父親に頼んで初めて長崎原爆資料館を訪れたことや、原爆の惨状を知り胸が締めつけられたこと、鈴木さんの被爆体験を聞いて体も心もこわばったことなどをつづっている。
 11日、同市役所を訪れた鈴木さんは「子どもたちに、小さいころから反核の思いを持ってほしい」と語り、田上富久市長に本を贈呈。田上市長は「きっと、友達の作文を読む感覚で読んでもらえるのでは」と感謝した。