イスラムの共助の心、熊本の被災地へ 軽トラ無償貸与 

全日本ムスリム協会が無償で貸し出した軽トラック6台(同協会提供)

 神奈川県海老名市にある礼拝施設「海老名モスク」に通うイスラム教徒(ムスリム)らのボランティア団体「全日本ムスリム協会」が、記録的豪雨に見舞われた熊本県の社会福祉協議会に軽トラック6台を無償で貸し出した。9月末まで、がれきの撤去や資機材の運搬に活用される。

 約800人が所属する協会はこれまでも、全国各地の風水害の被災地に出向き、ボランティア活動に取り組んできた。ただ今回は新型コロナウイルス感染症を考慮し、県外移動を断念。代わりに現地で不足する軽トラックを貸し出すことにし、モスクに通うムスリムらから集めた寄付を元手に6台購入した。

 モハッマド・リフラーンさん(38)=座間市=は「イスラム教の教えで人を助けることは一番大切なこと」とし、「熊本、九州が早く復旧することを祈っている」と話した。

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