ブラックモン3安打で打率.500 安打数がカージナルスに並ぶ

チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ)は日本時間8月12日のダイヤモンドバックス戦で4打数3安打1打点の活躍を見せ、今季の打率を.500(68打数34安打)に上げた。チームの開幕17試合で打率.500以上をマークするのは史上7人目の快挙。今季の安打数は、新型コロナウイルスの影響により試合延期が続いているカージナルス(5試合で34安打)と同数となっている。

ブラックモンの前にチームの開幕17試合で打率.500以上を記録したのは2004年のバリー・ボンズだ。この年のボンズは開幕17試合終了時点で打率.525、OPS2.028という驚異的な数字をマークし、開幕20試合目まで打率5割、開幕31試合目まで打率4割をキープ。最終的にはキャリア2位の打率.362をマークし、自身2度目の首位打者に輝いた。

ボンズの前の3人はいずれもアメリカ野球殿堂入りを果たしている。1997年のラリー・ウォーカーは開幕17試合の時点で打率.507を記録。開幕96試合が終了した時点で.402と打率4割をキープしていた。1959年のハンク・アーロンは開幕17試合の時点で打率.500をマークし、開幕60試合目まで打率4割をキープ。また、1958年のスタン・ミュージアルは開幕17試合の時点で打率.529をマークし、開幕49試合目まで打率4割をキープした。

ブラックモンが残り43試合のうち41試合に出場して平均4打数を記録する(つまり合計164打数)と仮定すると、打率4割達成のためには164打数59安打(打率.360)が必要となる。メジャーリーグ機構のデータ専門家、トム・タンゴによると、ブラックモンがこれを達成する可能性は10%であるという。

可能性が10%と聞くと低いように思われるが、たとえば1998年のマーク・マグワイアは681打席で70本塁打、要するにシーズン全打席のうち10.3%の打席で本塁打を打った。あの年のマグワイアが1打席で本塁打を打つ確率と同じくらい、現在のブラックモンには打率4割達成の可能性があるというわけだ。

なお、現時点でドノバン・ソラーノ(ジャイアンツ)は打率.458、DJ・レメイヒュー(ヤンキース)も打率.400をマークしている。60試合制という異例のシーズンとはいえ、79年ぶりの4割打者誕生なるか注目だ。

© MLB Advanced Media, LP.