#スポーツのチカラ 大分県高校総体 飛び込み 日本一の山本馨が最高演技

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競技生活の集大成をみせた山本馨

 

 県高校総体の飛び込み競技には別府翔青から3選手が出場した。男子でただ一人の出場となった山本馨(3年)は高飛び込み、飛び板飛び込みともに素晴らしい演技をみせ、高スコアを記録。「全国でも頂点を狙える演技だった」と、12年間指導してきた茶木康寛監督は、手塩にかけて育てた山本の集大成となる演技に満足そうな表情を浮かべた。

 

 茶木監督が「跳躍力、柔軟性、筋力などトータルバランスに優れた天才肌」と絶賛する山本は、小学1年で飛び込みを始め、幼い頃から県内はもとより、全国大会、国際大会で活躍。昨年は全国高校総体の高飛び込みで2位、飛び板飛び込みで優勝、国体の高飛び込みで優勝するなど輝かしい成績を残し、全国にその名をとどろかせた。

 

 今年も日本一を狙っていただけに全国大会中止の報にはショックを受けたが、気持ちの切り替えは早かった。「大分県は高校総体がある。そこに目標をおき、(部活動の)自粛中もトレーニングは続けた。スマホやパソコンを使って仲間とズーム会議もした」(山本)。そのおかげで、部活動再開後もブランクを感じることはほとんどなかったという。

 

 今後は、日本選手権、世界ジュニアが予定されているが、新型コロナウイルスの影響により開催は未定。「どうなるかわからないが、あると仮定して最善の努力を続けたい」(山本)。卒業後は競技を引退し、柔道整復師の道へ進む。オリンピックも狙える逸材だけに、茶木監督はじめ、周囲からは続投を望む声も多いが、山本の意思はブレない。「飛び込みはけがが多い競技。自分もトレーナーの方々には何度も助けられた。今度は自分がサポートする側になってみんなを支えたい」。幼い頃から指導を受けてきた茶木監督には、いいトレーナーとなって恩返しするつもりだ。

 

高校生チャンピオンとして高得点を記録した山本馨

高校生となった初舞台は苦い思い出

 

 女子は望月来華(1年)と伊南美月(1年)の一騎打ちとなり、高飛び込み、飛び板飛び込みともに望月が優勝した。どちらも小学生の頃から大会経験は多いが、今回の県高校総体は緊張のために力を出しきれず、悔いの残る試合となった。望月は「もっとメンタルを鍛える必要がある」、故障もあり本調子ではなかった伊南は「緊張もあって簡単な2本目を落としたのが痛かった」とそれぞれ反省を口にした。

 

 茶木監督は、「予想以上に結果が出ず、改めて場数が大事だと感じた。自分もいい勉強になった。素質は十分。2年後はこの2人で、全国総合優勝を狙いたい」と先を見据えた。

 

 新型コロナウイルスの影響で今後の試合開催は未定だが、望月、伊南は「この機会に自分のクセをなおしたり、今しかできないことに取り組みたい」と声をそろえた。ピンチはチャンス。どんな時も前向きに頑張る2人の成長が楽しみだ。

 

幼い頃から同じ環境で競技を続けた3人

(甲斐理恵)