Hey! Say! JUMP・八乙女光と伊野尾慧が伝える、戦争当時の若者の生活

Hey! Say! JUMPの八乙女光と伊野尾慧が、NHK総合で8月13日放送の「#(ハッシュタグ)あちこちのすずさん~教えてくださいあなたの戦争~」(午後10:00)に出演。2人は、戦争当時の若者がどんな生活を送っていたのかを取材。その様子をスタジオで伝える。

恋におしゃれ、忘れられない食べ物…戦時中でも毎日を懸命に暮らしていた、2016年公開の映画「この世界の片隅に」の主人公・すずさんのような人たちを捜して、当時の記憶をハッシュタグでつなげていこうという「#あちこちのすずさん」キャンペーン。八乙女と伊野尾は、当時、女学生や20代の男性がどんな生活を送っていたのか取材。スタジオでは、10~20代の参加者30人とオンラインでつながり、彼ら彼女らがエピソードを通してどんなことを感じ、考えたかも紹介する。そして2人は、エピソードをどう受け止めたかを副音声で伝える。

さらに、映画「この世界の片隅に」の主人公・すずさんの家を、片渕須直監督たちが映画制作時に作った美術デザインを基にバーチャルセットで再現。バーチャル「すずさん家」の軒先や居間で、片渕監督と千原ジュニア、八乙女と伊野尾、近江友里恵アナウンサー、が、「お弁当の思い出」「空襲の下での青春」など、戦後75年目の今と同じように“懸命に生きていた当時の人々”について語り合う。

八乙女は「去年に続き、今年の番組でも全く知らなかった戦争中の話を聞くことができました。戦争=暗くなる、というだけではなく、オンラインチャットで若い人たちの声を交えながらということもあって、『もっと知りたい』と思える番組になったのではないかと思います」と感想を話し、「僕や伊野尾くんによる現地に赴いての調査ロケは、戦後75年という今だからこそギリギリ実現できたのではないかと思うので、ぜひ注目して見ていただければと思います。さまざまなエピソードを聞く中で、オンラインチャットで参加してくれた若い人たちが、戦争の知識について前向きに『知りたい』と言い始めてくれたところも注目です」と見どころを伝える。

伊野尾は「戦争について、話を聞いたり、それで学びがあればと思っている人も多いと思うけど、これからは聞くだけでなくて、僕たちが語り継がねばならないのではないかと、責任を感じ始めました。僕らは幸いこの仕事をしていて伝えるという土俵があるけど、皆さんもぜひ、おじいさん、おばあさん、ひいおじいさん、ひいおばあさんに聞いて、聞くだけで終わらず伝えていってほしいと感じました」と呼びかけ、「自分のロケでいえば、何といっても去年の番組での取材から2年越しの『康夫さん(戦地から1人の女学生と手紙のやりとりをしていた兵士)』の人生が、手掛かりがほとんどない中で見つけることができたこと。去年はまだ“おとぎ話”を聞いているような感じだったのが、現実感を伴って、康夫さんの人生が営まれていたんだということを実感できた貴重な体験でした。ぜひ見てほしいと思います」と感想を話す。

片渕監督は「番組チームの取材の力で、昨年の『#あちこちのすずさん』で紹介されたエピソードの『さらにその先』が語られたりして、一層心にしみる収録現場でした。また今年も得がたいものに触れさせていただきました。今年は戦争中に生きていた人たちの『身体』の話が目立ちました。思わず体が動きだして止まらなくなった話や、身体から何かが失われてもそれを乗り越えた話。観念や知識だけのものじゃなくて、そこに確かに身体を持った人がいたんだなと、感じることができるのじゃないかと思います」と放送でポイントとなる部分を紹介。

さらに「まず『戦争』の中にいた人たちを、こうした共感できるレベルで一度捉えていただくことが大事なのではないかと思います。『あちこちのすずさん』を通じて、ああ、自分たちと同じような人がいて、そうした人生の上に大きな『戦争』というものがのしかかってきたのだな、と感じていただくこと。それは、『戦争が何を奪ったのか、失わせたのか』を理解する出発点になるだろうと思うからです。その先に、『では、なぜそんな戦争が起こってしまったのだろう? 遂行されてしまったのだろう?』と考える糸口にも、きっとなっていくはずです」とメッセージを寄せる。

千原は「今年で『#あちこちのすずさん』に関わるのは3年目になりますけど、自分が知らなかった戦争中の話、興味深すぎる話をたくさん知れるのがありがたいです。それぞれのエピソードが持つ圧倒的なディテール。それがリアルな迫力を持って迫ってきました。戦争って遠い世界かと思いがちだけれど、恋があって青春があって、自分となんら変わらない人間がいて…『自分たちの世界と地続きのところに戦争がある』と実感できます。自分もふだん、同世代とはなかなかこういう話をしませんが『知ったからには語り継いでいかないと』と思えます!」と番組への出演をきっかけに、戦争への意識が高まっている様子だ。

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