相場の動きが“思ってたんと違う” その時注意すべきこと

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長い梅雨が明け、蝉の声もとともにうだるような暑さがやってきました。しかし、株式市場は新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で冴えない展開となっています。4~6月期の決算発表が本格化するなかで、新型コロナウイルスの影響から芳しくない決算を発表する企業も多くなっていることが大きな要因です。

現在の相場のように、先行きへの見通しが立たない状況下ではどのように株式市場と向き合っていけばいいのでしょうか。


景気の変動は日々の生活から捉えよ

「株価は業績に先行する」といわれ、決算発表の数字自体は既に株価に織り込まれているもの、という見方も多いです。実際に好調な決算を発表しても大きく売られたり、逆に芳しくない決算を発表しても買われるということもあります。

もちろん、企業業績の見通しが示されている企業も多く、小売り銘柄等では月次の売上高が発表されている企業などもあって、決算の内容がある程度わかっているというケースもあります。

ただ、企業の業績というのは単純に日々の売上だけでわかるものでもなく、借入金の利払い費用や広告宣伝費などの費用、そして特別に何か資産を売却して利益が出るというケースもあります。そうした細々としたことを抜きにしても、ある程度先行きを予測して投資をするということが必要です。

ここで重要となってくるのは、どのように先々の業績を予測するかということですが、細かいところはともかく、景気が良くなりそうか悪くなりそうかという景況感であれば、皆さん日々の生活から感じものがあるのではないでしょうか。

しっかりと景気の動向や経済の状況を分析するためには、政策金利や日々の為替動向、そして物価など、他にも様々な指標を見なければなりません。しかし、それらを分析することを仕事としているのであればまだしも、そうでない人がすべて細かく見ていくことは難しいでしょう。

景気動向の片りんは日常生活にあります。野菜が値上げした、ニュースで流行りものを聞いたなど、少なくとも良くなりそうなのか悪くなりそうなのか、どのような業種や企業に利益がでそうなのかなどは、身近なところから感じ取れるのです。

ただ、ここで気を付けなければならないのは、「思い込み」や「信じ込んでしまうこと」です。景気が良くなるはずだと意固地に思いこんで見ても、実際に景気を動かせるわけではありません。冷静に判断する必要があり、かつ柔軟に考えていくということも必要になってきます。

相場は「朝令暮改」でよし

株価が急落したりすると「買わなければよかった」と思うのはよくあることですが、当然なかったことにはできませんし、返品するわけにもいかないのが投資の世界です。ですから、株を買う前に「何を目的に」「何を根拠に」買うのかをはっきりとさせることが大切です。

高値で株を買ってしまったという場合などは特に、こうした「目的」や「根拠」がおろそかになっているケースが多いものです。そのため「あんな高値で買うのではなかった」と後悔することも多々あります。

ただ、上昇が続く、あるいは下落が続くケースもあり、その場合には何も考えずに動いた方に付いて行くということが正解になります。逆に意固地になって「上がるはずだ」とか「下がらないのはおかしい」といつまでも自分の考えを曲げずにいると、相場がどんどん反対方向に向かってしまうということです。

そしてさらに悪いのは、往々にしてそうした意固地になったようなケースでは自分が間違えたと思って損失を確定したところが底値になるということもあるのです。つまり、相場というのはある程度「朝令暮改」でも構わないので、相場の流れを読むということが大切です。

この「思い込み」は、投資を始めたばかりの人だけではなく、比較的株式投資に詳しい人やある程度勉強をした人も、よく陥りがちなのです。

私が経験した悔しい失敗

筆者も「思い込み」による失敗はよくあります。2020年の1月や2月も新型コロナウイルスの感染拡大が続いていたので、「株価は高すぎる」と考えていたのですが、いっこうに下がらず、ひょっとしたら下がらないのかな?と思っていたところで急落となりました。この直前に下がると利益が出るポジションにしていれば大きな利益となったでしょう。

また、2016年11月の米大統領選挙の時にも大きな波乱がありました。「トランプ氏が大統領になると株価は大暴落する」と思い込んでいたら、いったん大きな下落となり利益が出ました。しかし、そこで調子に乗って「さらに下がる」と思い込んでしまい、その直後の急反発で結局は損失となってしまいました。

一旦「思った通りになった」ところで利益を確保すればよかったのですが、思った通りになったことで自らの思い込みに必要以上の自信がついてしまい、十分下がったにも関わらず、さらに下がると勘違いをしてしまったということです。

よく使われる相場格言に「もうはまだなり、まだはもうなり」という言葉がありますが、まさに、「もういいだろう」と思うとまだまだ下がり、「まだまだ下がるだろう」と思うと下がらないということがよくあるのです。こうした失敗をしないためには、「思い込み」を激しくするのではなく、臨機応変に相場の変化に合わせるということが大切だということなのです。