コロナ退散願い「湯立神楽」 雲仙・橘神社

束ねたササの葉を振り上げて、清めの湯をまく神職=雲仙市、橘神社

 雲仙市千々石町の橘神社(橘昌樹宮司)で10日、新型コロナウイルス退散を祈願する神事「湯立神楽(ゆたてかぐら)」があり、総代会や市民ら約20人が飛び散る湯を浴びて身を清めた。
 神事は小浜神社(同市)、御館山稲荷神社(諫早市)と連携した「夏詣(なつもうで)三社巡り」の一環で、御館山稲荷と小浜の2社は7月に執り行った。
 橘神社では本殿前に設けた斎場で実施。大釜に沸かした湯を、橘宮司が勢いよくかき回して清めた後、神職がササの葉の束を湯に浸して参列者へ振りまいた。神事の後、ササの葉は参列者に配られた。地元有志でつくる「肥前千々石鉄砲隊」もコロナ退散祈願の空砲を響かせた。
 長崎市松山町の野田秀樹さん、道子さん夫妻=ともに(69)=はたまたま参拝し、神事に居合わせた。秀樹さんは「まさに幸運。御利益で健康に過ごせるはず」とうれしそうに話した。

湯を勢いよくかき回して清める橘宮司=雲仙市、橘神社

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