渡哲也さんと裕次郎さん「松竹梅」CM半世紀に幕 247本目は「幻の共演」杯交わす

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渡哲也さんと石原裕次郎さんが合成技術で共演を果たし、シリーズ最終作となるCM「よろこびをお伝えして50年~幻の共演~」編の一場面

 京都の酒類大手、宝酒造(京都市下京区)が、俳優の故石原裕次郎さんと10日死去した渡哲也さんを起用した清酒「松竹梅」のテレビCMが今年で50周年を迎えた。「昭和の大スター」を顔役に起用し、お茶の間に広く親しまれてきたが、現在テレビ放送中の記念CMでシリーズ最終作となり、見納めとなる。

 若かりし裕次郎さんが杯の酒を豪快に「ぷふぁー」と飲み干し、目元がアップされた画面に語り掛ける。「さあ、いってみよう」―。松竹梅の「裕次郎シリーズ」のCM第1弾は1970年に放映が始まり、銀幕のスターのりりしい飲みっぷりが、家庭に普及しだしていたカラーテレビに映し出された。

 当時、日本酒市場でシェアが低かった松竹梅は、裕次郎さんの新作CMを毎年放映。ブランドイメージを慶祝路線にかじを切りながら、裕次郎さんの妻まき子(北原三枝)さんや故宇野重吉さんらと共演し、多くの視聴者に浸透した。

 裕次郎さんの87年の死去後は、同じ芸能事務所の石原プロモーションで裕次郎さんの弟分に当たる渡哲也さんがCMを引き継いだ。消費者の支持を徐々に集め、松竹梅は2018年にシェア首位を獲得した。

 現在、放映半世紀を記念し、裕次郎さんと渡さんが、合成技術で共演する「よろこびをお伝えして50年~幻の共演~」編をテレビ放送中だ。過去の映像を活用し、渡さんと裕次郎さんが日本酒を酌み交わす。来年1月に石原プロが解散し、渡さんと石原プロとのCM契約が来年9月で満了となるため、今作で有終の美を飾ることを決めた。シリーズへの出演本数は2人合わせて247本に達した。

 記念商品も発売予定だ。「幻の共演」編のラベルを貼った山田錦を全量使用した大吟醸と、裕次郎さんと渡さんのラベルをそれぞれ巻いた純米大吟醸と大吟醸のセットの2種類を用意した。宝酒造のオンラインショップなどで8月末まで予約でき、11月24日以降に受け取れる。

 渡さんは「最後のコマーシャルを裕次郎さんとの共演で終わらせていただくのは、感慨深いものがあります」とコメントしていた。

CM放映開始から50周年を記念し、裕次郎さんと渡さんをイメージして作られた2種類の記念清酒