F1スペインGP FP2:盤石のメルセデス勢が総合首位。レッドブル・ホンダはフェルスタッペン3番手

 2020年F1第6戦スペインGPの金曜フリー走行2回目は、メルセデスのルイス・ハミルトンがトップタイムをマークした。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは3番手、アレクサンダー・アルボンは13番手となっている。

 バルセロナ-カタロニア・サーキットは、午後も快晴に恵まれた。フリー走行2回目(FP2)が始まる午後3時の時点で、気温30.5度、路面温度48.6度。路面温度はFP1開始時に比べ、13度以上上がった。やや強い風が、メインストレートでは向かい風方向に吹いている。

 明日以降の予選、決勝レースは、ほぼ同じコンディションで行われそうだ。言い換えればこのFP2でのセッティング作業、データ収集が、非常に重要になる。序盤20分の時点で、ソフトタイヤを履くドライバーはひとりもいない。メルセデス、マクラーレン、ハースが、ハードタイヤとミディアムタイヤを分担して走行している。

 ミディアムのハミルトンが、まずはトップタイム。同じコンパウンドのフェルスタッペンが、0.4秒差で2番手に付けた。この時点で8番手のアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)は、3基目のMGU-H、ターボチャージャーを投入したことが発表された。FIAは「今季は3基の使用が許可される」とコメントしており、ペナルティは科されない。それと同時に、今季のレース数が15戦以上になったことが確認されたことになる。

 開始後30分に、バルテリ・ボッタス(メルセデス)がソフトで1分17秒170のトップタイムをマーク。午前中の自己ベストより、約0.4秒遅い。他車も次々にソフトを履き、カルロス・サインツJr.(マクラーレン)がレーシングポイント2台を抑えて、メルセデス2台に次ぐ3番手に付けた。そしてルイス・ハミルトン(メルセデス)がボッタスに0.283秒差を付ける1分16秒883で首位を奪い返した。

 直後に、ロマン・グロージャン(ハース)が3番手タイムを叩き出した。ハースはFP1でもグロージャン6番手、ケビン・マグヌッセンも9番手と、滑り出し好調に見える。すぐにダニエル・リカルド(ルノー)が3番手につけ、こちらも悪くない。エステバン・オコン(ルノー)も9番手に付けたが、リヤの不安定さを訴えている。

 レッドブル・ホンダ勢はフェルスタッペンが順当に3番手タイムを出す一方で、アルボンは13番手に沈んでいる。アルファタウリ・ホンダは、ピエール・ガスリー10番手、ダニール・クビアト15番手。テストで走り慣れたコースだからか、特に中団グループのタイム差が接近している。5番手グロージャンから15番手クビアトまで、約0.5秒の中に11台が密集状態だ。
 
 そこからは、ロングラン作業に以降。ほとんどのマシンが、まずはソフトでのペースの落ち具合を探った。ボッタスが安定して、1分23秒0の周回を重ねる。ハミルトンとフェルスタッペンは、1分23秒2〜3といったところ。ハードに履き替えたボッタスは1分22秒台後半〜23秒台前半で走りながらも、「全然グリップがない」と、不満を鳴らしている。

 ともにミディアムに履き替えたハミルトンとフェルスタッペンは、1分22秒台前半〜後半のペース。少なくとも初日のロングランでは、レッドブル・ホンダはメルセデスとほぼ互角だった。

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