「ここだよ」墓前花火で先祖の霊にぎやかにお迎え/お盆独特の風習/大間

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墓石の上で噴出花火を上げる男性

 お盆期間中に墓前で花火をする独特の風習がある青森県大間町。今年も盆の入りの13日、町内の墓地では家族連れが、花火で先祖の霊を盛大に迎えた。

 墓地での花火は、明治時代には既に行われていたといわれている。「迎え火のような役割」「にぎやかに迎えると先祖が喜ぶ」など町民によって見解はさまざま。ただ、町によると、詳しい由来は分かっていない。

 13日午後7時すぎ、町内の墓地には家族連れが続々と訪れ、先祖が眠る墓前に花やお菓子を供えたあと、子どもは手持ち花火を楽しみ、大人は墓石の上に置いた噴出花火に着火。夜空に鮮やかな火花が舞った。あちこちで打ち上げ花火が飛び交い、大きな音に泣きだす子どももいた。

 親族と墓参りに訪れた、むつ市の建設会社代表松浦良博さん(46)は両親が大間町出身だといい「ここだよ、と先祖を呼ぶ意味があると教わった。これが当たり前だと思って育ってきたが、下北半島でも大間だけのようだ」と話した。昔は花火売りのトラックや露店が墓地の前に並んでいたという。

 別の家族連れで、妻が大間町出身だという岐阜県の男性(65)は「30年前に初めて見たときは、あたりが煙だらけ。夜に墓に来るうえに花火をするなんて驚いた」と苦笑した。