【高校野球】「10年後もこのメンバーで…」3季連続の再戦が生んだ星稜と履正社の数奇な運命

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大会4日目の第1試合では星稜が1-10で履正社に敗れた

先発荻原が2回で降板も、Wエースの寺西に登板機会はなかった

新型コロナウイルスの影響で中止となった選抜出場予定32校による「2020年甲子園高校野球交流試合」の大会4日目が15日、甲子園球場で行われ、第1試合では星稜が1-10で履正社に敗れた。昨春の選抜1回戦、昨夏の甲子園決勝に続く3度目の対戦は星稜の完敗。エースの荻原吟哉投手が序盤から打ち込まれる展開も、二枚看板のもう1人、寺西成騎投手に登板の機会は訪れなかった。

荻原は立ち上がりから履正社打線につかまり初回に2失点。2回にも打者一巡の猛攻で6点を奪われマウンドを降りた。3回からは2年生左腕の野口練投手が好投するも、相手先発・岩崎峻典投手を打ち崩せず、散発6安打1得点で大差の末に敗れた。

絶対的エースだった現ヤクルト奥川恭伸投手の跡を継ぐ代。本来であれば荻原、寺西のダブルエースで臨むはずだった。だが、寺西は昨夏から右肩痛を発症。コロナ禍で選抜がなくなった4月、酷使してきた右肩にメスを入れた。夏までには間に合わせるつもりだったが、結局、1年夏から立ってきた聖地のマウンドで高校最後の試合を迎えることはできなかった。

「履正社とやることが決まって、去年の夏の分までやってやるという気持ちでしたが、その舞台に立つこともできずに悔しい気持ちでいっぱいです。履正社は日本一の打線。その打線と自分も勝負したかった」と、試合後、寺西は肩を落とした。

下級生の時からの登板機会と引き換えに、失った最後の舞台への挑戦権。それでも、失ったものがある一方で、得たものもある。履正社ナインからは「3季連続で甲子園で試合をやって、星稜とは縁を感じます」という声や、「毎年夏前に練習試合もやっていて、今年はコロナでできなかったけど、いつかまた寺西くんとも万全の状態で戦いたい。10年後、20年後でも、このメンバーでまた野球がやりたい」とさらなる再戦を熱望する声が上がる。

3季連続での再戦という数奇な運命が導いた星稜と履正社の絆。特別な夏に、良きライバルとなった両校の関係は、今後も脈々と続いていくことだろう。(佐藤佑輔 / Yusuke Sato)