DTM第2戦ラウジッツリンク・レース1:ミュラーがDTM史上初の開幕3連勝を達成。BMWは一矢報いる

 ラウジッツリンクで開催されているDTMドイツ・ツーリングカー選手権。15日に行われたレース1は、ニコ・ミュラー(アウディ・スポーツ・チーム・アプト・スポーツライン)が今シーズン3勝目を挙げた。

 8月頭にスパ・フランコルシャンで開幕を迎えたDTM。第2ラウンドは、ドイツ・ブランデンブルク州のラウジッツリンクが舞台だ。

 予選では、開幕戦でポールポジションを獲得したロビン・フラインス(アウディ・スポーツ・チーム・アプト・スポーツライン)がラウジッツリンクでも速さを見せポールポジションをゲットした。

 2番手にチームメイトのミュラー、3番手にロイック・デュバル(アウディ・スポーツ・チーム・フェニックス)。4番手にBMWチームRBMのシェルドン・ファン・デル・リンデが入り、BMWチームRMGのティモ・グロック、マルコ・ウィットマンも続き、惨敗となったスパ戦とは違い、アウディ勢との差を縮めてきたようだ。

 55分+1周で争うレース1の決勝レース。ポールポジションのフラインスは出遅れ、ミュラーがホールショットを決める。

DTM第2戦ラウジッツリンク・レース1スタート

 7番手のレネ・ラスト(アウディ・スポーツ・チーム・ロズベルグ)も好スタートを見せ、3番手争いに加わるもオーバーランを喫しポジションダウン。フラインスは2番手を死守し、デュバルを交わしたファン・デル・リンデが3番手に浮上する。

2番手を争うフラインスとファン・デル・リンデ

 約20分が経過した14周終わり、ファン・デル・リンデが先にピットイン。翌周、2番手のフラインス、そしてデュバルがタイヤ交換へと向かう。

 ファン・デル・リンデは、ピットアウトしたばかりの2台をオーバーテイクし、ポジションアップ。ウィットマンもタイヤ交換後、フラインスの前に出るもグラベルにはみ出し、フラインスに交わされてしまう。

 トップのミュラーは19周を走行してピットイン。ファン・デル・リンデに影を踏まさずレースをリードしていく。

 上位は順位の変動がなく、55分を迎えファイナルラップに入るとミュラーは3秒弱のリードをキープしてチェッカーフラッグを受けた。

 スパの第1ラウンドのレース2で勝利したラストが、プッシュ・トゥ・パスの使用違反により3位降格となっており、第1ラウンドレース2もミュラーが繰り上げ勝利。今回のレース1でも勝利したことで、DTM史上初の開幕3連勝となった。

勢いに乗るニコ・ミュラー

 2位にはファン・デル・リンデが入り、3戦目にしてBMWが今シーズンの初表彰台獲得となった。フラインスは、開幕戦に引き続きポールスタートを勝利に結びつけることはできず、3位表彰台となった。

「この勝利は素晴らしい気分だ。通常とはかなり異なった準備だったため、とても疲れているウイークだなんだ。フィジカルは100パーセントフレッシュだよと言えば、嘘になるね」

「フォーミュラEに参戦していたため、チームはすべてを準備してくれて、レースに集中するだけだった。クルマは速く、ピットストップもパーフェクトだったよ。チームに感謝しかないね」とミュラーはコメントしている。

 自身初の表彰台獲得となったファン・デル・リンデは、「ようやく表彰台に上がることができて、うれしいよ。作ねのゾルダーで表彰台が近づいたけど、最終ラップで失ってしまった」

「今日は、アウディに挑戦する立場にいることができた。明日はさらにプレッシャーをかけたいね」と喜びを語っている。

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