サッカーはチームスポーツであるため、状況によっては残酷にもスター選手がピッチに出ることすら許されなくなることもある。
今回は『Planet Football』から、「2019-20シーズンに出場機会が乏しかった世界的スター選手」を紹介する。
GK:ジョー・ハート
クラブ:バーンリー
かつてマンチェスター・シティで守護神を務め、タイトル獲得にも貢献。イングランド代表でもポジションを掴んだ紛れもないスター選手である。
しかし今季はバーンリーでわずかカップ戦3試合のみの出場に終わり、シーズン終了を待たずに契約満了でチームを去ることに。この数年間は厳しい時間を過ごしている。
CB:フィル・ジョーンズ
クラブ:マンチェスター・ユナイテッド
アレックス・ファーガソン政権下からマンチェスター・ユナイテッドに所属し続けている貴重な選手である。しかもまだ28歳と中堅の年齢だ。
しかしながら今シーズンのプレミアリーグではわずか2試合の出場と完全にポジションを喪失。奇しくもファーガソン直系の弟子であるスールシャールの下でチームから除外されてしまった。
CB:ジョン・ストーンズ
クラブ:マンチェスター・シティ
今季守備陣の問題が取り沙汰されることが多かったマンチェスター・シティ。その中で存在感を見せることに失敗したのがジョン・ストーンズだった。
スタメンでプレーしたのは12試合にとどまった。ラポルトが長期離脱している状況にもかかわらず、シティに加入してから最も少ない出場数だ。すでにグアルディオラ監督からの信頼は失われているように見える。
右SB:ナサニエル・クライン
クラブ:リヴァプール
かつてイングランド代表の右サイドバックであったナサニエル・クラインは、まだ29歳だ。しかしこの数年間怪我に悩まされたこともあり、リヴァプールで今季は出場ゼロに終わった。
プレシーズンで前十字靭帯を損傷してしまったためにシーズンを完全に逃してしまい、契約満了で退団。現在フリーエージェントになっている。
左SB:ライアン・セセニョン
クラブ:トッテナム
フラムで若くしてレギュラーに定着し、昨年鳴り物入りでトッテナムに加入。サイドバックが本職ながらも中盤にコンバートされた攻撃的な選手…ということで「NEXTギャレス・ベイル」の呼び声も高い存在だった。
ところがプレミアリーグで出場したのはわずか6試合のみ。あまりにも期待はずれなシーズンとなってしまい、このところはあまり話題にも上がらなくなっている。
DMF:タングイ・エンドンベレ
クラブ:トッテナム
5400万ポンド(およそ75億円)というかなりの価格でリヨンから獲得されたMF。欧州トップクラスのボランチと期待されての加入だったが、ロンドンでの1年目でその資質を見せることはなかった。
プレミアリーグでのデビュー戦でゴールを決めたときには順風満帆かと思われたが…マウリシオ・ポチェッティーノ監督の下で良い仕事を続けられず、モウリーニョの下でポジションを失っている。
CMF:マフムード・ダフード
クラブ:ドルトムント
間違いなくボルシア・ドルトムントの未来だ…と言われたマフムード・ダフードは、予想されたほどにはインパクトを残せていない。トーマス・ディレイニーやアクセル・ヴィツェルらライバルは強力であり、現状ではその才能を発揮できる状況にない。
今季ブンデスリーガではわずか6回しか先発出場がなく、サブを含めても12試合しか起用されなかった。しかも終盤にはポジションを掴みかけたところで膝の怪我を…。
左WG:ジェルダン・シャキリ
クラブ:リヴァプール
降格したストーク・シティからユルゲン・クロップ監督に誘われリヴァプールにやってきたシャキリ。デビューシーズンにはスーパーサブとしていくつか印象的なプレー、素晴らしいゴールを提供した。
しかしその立場は負傷をきっかけに崩壊し、今季は200分にも満たない出場時間に。2回のスタメンと5回の途中出場というのは、このクラスの選手にとっては屈辱的だろう。
右WG:ギャレス・ベイル
クラブ:レアル・マドリー
メディアに連日名前があがる状況にあるが、それはピッチ上での輝きからではなく、ベイルが見せる振る舞いや移籍の噂ばかりだった。
リーガでは16試合に出場しているが、後半戦はほぼほぼベンチに座ったまま。チャンピオンズリーグでも115分しか出場しておらず、もはや戦力として期待されていないような…。
トップ下:ハメス・ロドリゲス
クラブ:レアル・マドリー
バイエルン・ミュンヘンへの2年ローンからレアル・マドリーへと戻ってきたハメス・ロドリゲスは、シーズン開幕前のアトレティコ・マドリー戦で活躍。復活の日がやってきたかと思われたが、そのチャンスは与えられなかった。
ジネディーヌ・ジダン監督は彼をわずか8試合しか使わず、出場時間は420分にとどまった。すでに退団を許可されているとも…。
CF:ルカ・ヨヴィッチ
クラブ:レアル・マドリー
6000万ユーロ(およそ75億円)という価格でレアル・マドリーに買われたものの、今季の出場数は17試合。スタメンはわずか4試合で、その全てでゴールを奪えていないという苦戦っぷりだった。
カリム・ベンゼマが前線で確かな存在感を示した一方、怪我とピッチ外の問題もあって彼のチャンスは限られてしまった。数年我慢すれば定着できるチャンスもあるかもしれないが、レアル・マドリーでその時間が許されるか…。