「強い印象残したい」 寺田(諫早高)が招待出場 セイコーGP陸上

国内トップ選手たちと同じ舞台に立つ女子やり投げの寺田(諫早高)=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 23日に東京・国立競技場で行われる陸上のセイコー・ゴールデングランプリ(GP)。国内トップ選手が多数参加する大会の女子やり投げに、諫早高3年で今季高校ランキング1位の寺田奈津美が招待された。日本陸連がコロナ禍により全国舞台で活躍する機会を失った高校生を選抜。将来有望な18歳は「日本トップの方々に挑戦して、強い印象を残したい」と本番を心待ちにしている。
 寺田の自己ベストは7月にマークした53メートル68。その後も記録会で52メートル台を連発するなど高いレベルで安定している。中学までは野球の投手。投てき選手としては小柄な身長157センチながら、強肩を武器に昨季から各種全国大会で上位入賞してきた。
 今大会の女子やり投げは、66メートル00の日本記録を持つ北口榛花(JAL)をはじめ、自己ベスト57メートル以上の社会人、大学生がそろう。この中で「高校生の代表として力を出し切って、目標は日本選手権参加標準記録の55メートル」と意気込む。
 鳥巣晋監督は「将来的に目指していくレベルを感じられて、とてもいい経験になる。大舞台に高校生がはつらつと挑む姿を見せて、長崎県やスポーツ界を元気にしてほしい」と期待を込める。
 セイコーGPは、東京五輪のメインスタジアムとなる国立競技場で開かれる初の陸上大会。コロナ禍で例年のような海外トップ選手の招待はなく、無観客で行われる。寺田らは大会前後一定期間の体調管理チェックシートを提出。宿舎から会場間に日本陸連が準備する輸送手段を使うなど、感染防止に努める。
 今回は男女計20種目を実施。男子100メートルで9秒台を持つ桐生祥秀(日本生命)、小池祐貴(住友電工)ら五輪代表候補の選手たちが多数出場。県勢は男子で1500メートルの的野遼大(MHPS)、100メートルの永田駿斗(住友電工)、女子3000メートル障害の森智香子(積水化学)と、いずれも寺田の先輩となる諫早高出身者がエントリーしている。

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