雲仙岳災害記念館で企画展 平家落人の隠れ里など 島原半島のジオサイトを紹介

お勧めの見物スポット15カ所に焦点を当てた企画展を紹介する森本さん=島原市、雲仙岳災害記念館

 長崎県島原半島の人々が自然と関わってきた歴史や文化、火山がつくり出したジオサイト(見どころ)などを紹介する企画展「ちょこっとジオないい話展」が、島原市平成町の雲仙岳災害記念館で開かれている。源平合戦の落人伝説が伝わる隠れ里など、お勧めの見物スポット15カ所に焦点を当てた。30日まで。無料。
 A1サイズのパネル15枚は、島原半島ジオパーク協議会の専門員、森本拓さん(27)が製作。2018年6月から約2年かけ現地を訪ね歩き、住民へ聞き取りした。郷土誌も参考に、火山や地質といった島原半島ジオパークの視点を原稿に盛り込み、地図と写真を配置し仕上げた。
 「ある伝説が伝わる島原半島の隠れ里」と題したパネルでは、源平合戦に敗れた平家の武士が隠れ住んだとされる雲仙市小浜町の木津集落を紹介。屋根の高さほどもある石垣が住宅を囲むように築かれている点に触れ、海上から見えないようにする工夫で集落を隠す役割があるといわれていることを説明している。
 森本さんは「地元の魅力を再発見し、半島を巡るきっかけにしてほしい」と話している。

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