バルセロナ、バルトメウ会長時代「最悪の補強」5名

2014年1月、ネイマールの獲得をめぐる税務詐欺事件を受けてサンドロ・ロセル前会長が辞任。ジョゼップ・マリア・バルトメウ氏がその後を任され、バルセロナを統括してきた。

それ以来クラブは4回のリーガ優勝を果たしているわけだが、UEFAチャンピオンズリーグでは一度も頂点に登れず、リオネル・メッシにおんぶにだっこという状況になっている。

さらに今季は突然のバルベルデ解任、バイエルン相手の8-2敗北、そして2008年以来無冠のシーズンとあって、クラブ首脳には大きな批判が集まっている。

そこで、今回は『Sportskeeda』から「20014年以降バルトメウ会長が行なった補強ワースト5」をご紹介する。

5位:ウスマヌ・デンベレ

加入時の移籍金:1億3800万ユーロ(およそ174.06億円)

ウスマヌ・デンベレの獲得は、バルセロナにほとんど何ももたらしていないに等しい。ネイマール売却による資金を大部分投じたにもかかわらず、彼はそれ以降ほとんどの時間を治療に費やしている。

途方も無い才能を持っている彼はかつて優雅に試合を支配していたが、その規律不足や肉体の脆さは常に問題となってきた。2017年夏以降なんと80試合を欠場しており、500日以上ピッチから離れていた。

バルセロナは現在このヤングスターを高く買ってくれるクラブを探していると言われている。デンベレにとって再始動のための時間はまだまだあるが、多額のオファーを出すクラブはほぼ無いだろう。

4位:サミュエル・ウンティティ

加入時の移籍金:2500万ユーロ(およそ31.53億円)

フランス代表でデビューを果たした2日後、バルセロナはウンティティの獲得に向けてオファーを出した。EURO2016で決勝に進出した若きDFを真っ先に引き入れることに成功している。

そしてカンプ・ノウでの最初の2年間は素晴らしかったし、2018年のワールドカップでは世界王者にも輝いた。そしてバルセロナは彼に対して契約延長を申し出て、サインが行なわれた…。

ところがそれからは怪我の再発を繰り返し、2シーズンで45試合を欠場。その突然の変化の理由はまったくわからないが、すでに彼の居場所はなくなっている。クラブは移籍先を探しているが、契約がかなり残っているので高く売るのは難しいだろう。

3位:ケヴィン=プリンス・ボアテング

加入時の移籍金:100万ユーロ(およそ1.26億円)※ローン手数料

2019年1月、サッスオーロからローンで獲得されたケヴィン=プリンス・ボアテング。その取引になんの意味があるのか、バルセロナのサポーターにすら理解されなかった。そして理解されなかったのが正しかった。

彼は3試合で240分しかプレーすることはなく、タイトル獲得後のセルタ戦で特に必要のないイエローカードをもらった程度の存在感しかなかった。

バルセロナが下部組織を充実させているのはなんのためなのか?彼のような選手を無駄に引き入れる必要などないように思えるが…。

2位:アントワーヌ・グリーズマン

加入時の移籍金:1億2000万ユーロ(およそ151.36億円)

2019年の夏にバルセロナが敢行した大型補強、それがグリーズマンだった。 ネイマールの売却益以上の金を使って後釜を探していたが、ようやくその目処がついた…と思われたが、そんなことはなかった。

アトレティコ・マドリーではクリエイティブなMFとセカンドストライカーのハイブリッドとして大活躍したが、その役割は大部分リオネル・メッシと被ってしまい、下位互換のような関係になっている。彼が使いたいスペースが使えないのは当然だ。

もちろん35試合で9ゴール4アシストという数字は悪くはないが、彼が入ってチーム全体が良くなるわけではなく、グリーズマン自身も不満を溜めているように見える。両者にとって、アトレティコに残ったほうが幸せだった…。

1位:フィリペ・コウチーニョ

加入時の移籍金:1億4500万ユーロ(およそ182.89億円)

この法外な移籍金も含め、バルセロナの歴史上でも最も失敗した補強の一つとして語り継がれるだろう。クラブレコードの価格が支払われたにもかかわらず、チームでどう使えばいいのかわからない立場になってしまった。

1年目はそこそこ上手く行ったが、バルベルデ監督の起用法もあって調子を崩してしまい、結局バルセロナに適応できないままバイエルンへと長期ローンで送り出されることに。

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しかも直接対決では使えないという条項も入れていなかったため、CLでは彼にゴールを決められるという屈辱も…。近年のバルセロナが現場のマネージメントに苦しんでいることを証明する選手である。

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