もうすぐ防災の日!自宅住所の安全性を確認しよう

2020年の防災の日が近づいています。

2020年はコロナウィルス感染症という未知のウィルスから身を守ることから始まり、梅雨時期には河川氾濫等による水害がありました。
風水害関係で記憶に新しいところでは2019年9月台風15号による暴風で、千葉県内の大規模停電、千葉県市原市内ではゴルフ場の鉄柱が倒れ近隣住宅に被害が発生、10月の台風19号では東京都世田谷区内で浸水被害等が発生しました。

日本は地震大国と言われ地震対策等については意識することが多いのですが、地震対策と比較をすると風水害対策について考えることは少ない傾向にあります。ここ数年の風水害、震災被害を見ていると、現在自分が住んでいる場所がどの程度安全なのかを知りたくなります。

そこで今回は自分が住んでいる場所はどの程度安全なのかを知るために活用することができる、行政機関が公開しているデータベースについて地震、水害の順に見ていきたいと思います。
ご自身が現在住んでいる地域の安全性を調べるために各種データベースを参考にしてください。

まずは地震に関するデータベースについてです。
地震に関しては首都直下型地震、南海トラフ地震に警戒が必要な時期に差し掛かっているので、内閣府等でもYouTubeで啓発映像が公開されています。

【首都直下地震編】全体版  内閣府防災

https://www.youtube.com/watch?v=Tnxww93PgPc

南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応動画(ドラマ版)「南海トラフ地震 どうなる?どうする?時間差で起こりうる次の地震への備え」

https://www.youtube.com/watch?v=UR-CUwU_oXg

高知県 南海トラフ地震対策啓発ドラマ「その日、その時」

https://www.youtube.com/watch?v=ha5IbfDNx_o

これらの映像を見ると、首都直下型地震、南海トラフ地震でどのような被害が想定されているのかを知ることができ、個人でどのような準備をしておくとよいのかの参考になります。

ただ、現在自分が住んでいる場所が地震に対して強い場所であるのか弱い場所であるのかをこれらの映像では知ることができません。
自分が住んでいる場所の地盤がどのような状況になっているのかを知るためには、産業技術総合研究所が公表している活断層データベース1が利用できます。(1 https://gbank.gsj.jp/activefault/

産総研のウェブサイトでは地震を起こした活断層がわかります。
このウェブサイトを利用することで、自分が住んでいる場所が活断層とどのような位置関係になっているのかを知ることができます。

そして自分が住んでいる場所で震度5弱以上の地震に見舞われる確率等を知りたければ、防災科学研究所が公表しているデータベースである地震ハザードステーション2が活用できます。(2 http://www.j-shis.bosai.go.jp/about

このデータベースを利用すると地震が起こりやすい地域が色分け地図で表現されるので、地域別の地震発生状況を比較することができます。

ここまでは地震に関連したデータベースを紹介してきましたが、ここからは水害に関連するデータベースについて見ていきます。

水害というと梅雨、台風の時期は注目されますが、日常生活でも短時間で大量の雨が降ったときなどは、道路が水没したりして通行することができないなど、生活に支障が出ることがあります。

これら洪水や浸水について調べたい場合は、国土交通省ハザードマップポータルサイト3を利用することで、自分が住んでいる地域にはどのような危険性があるのかを知ることができます。(3 http://disaportal.gsi.go.jp

 

そして洪水浸水被害からどうやって身を守るかについては、国土交通省から「逃げキッド マイ・タイムライン検討ツール」4が公開されています。(4https://www.mlit.go.jp/river/bousai/main/saigai/tisiki/syozaiti/mytimeline/pdf/nigekid.pdf

このPDFをプリントアウトすると、具体的に自分が何をすればよいのかを時系列に知ることができます。
また、どのようなウェブサイトを閲覧すれば情報得られるのかがわかります。

使い方もYouTube上で逃げキッド使い方ガイド*5 国土交通省 下館河川事務所として公開されているので
*5 [https://www.youtube.com/channel/UCqReKNFyDJosN8E5ZtaaJOA](https://www.youtube.com/channel/UCqReKNFyDJosN8E5ZtaaJOA)
こちらの映像も見てみると良いかもしれません。

そして自分が住んでいる場所が、過去どのように利用されていたのかを知ることは、その地域の安全性や歴史を知る上で大切なことのひとつなので、それらの情報を知るためには「今昔マップ」6データベースもおすすめです。(6 http://ktgis.net/kjmapw/

このデータベースを利用すると、過去に自分の住んでいる場所がどのように活用されていたのかがわかります。昔から住宅地として利用されていたのか、それとも田んぼ、海岸等を埋め立てて開発されたのかがわかります。昔から住んでいる人は手を出さないような土地が、住宅地に変化を遂げている場合もあります。

国土交通省も不動産取引時に水害ハザードにおける対象物件の所在地の説明を義務化*7しましたので、
これから不動産購入を検討されているかたなども、これら行政機関が公開している防災関連データベースを活用して、当該物件がどのような場所にあるのかを調べることで、不動産に関わるリスクを洗い出すことができます。(*7 [https://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo16_hh_000205.html](https://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo16_hh_000205.html))

以上簡単に見てきましたが、行政機関が自然災害に関する情報を公開しているデータベースはさまざまあります。

これらのデータベースを利用して、ご自身が現在住んでいる場所が過去にどのような自然災害があったのか、そして、自然災害に対してどの程度の強さ弱さであるのかを知ることは防災対策を考える上でも大切だと思います。

また、住宅購入等を検討している方は、行政機関が公開しているデータベースを有効活用し、購入予定物件がどのような場所にあるのかを慎重に検討してみてはいかがでしょうか?

(可能であれば購入予定物件周辺の長年住んでいるかたに話を直接聞くと役立つ情報が得られることが多いです)

そして災害が発生した場合に、どこに避難場所があるのか、その避難場所に移動するためには、どのような道順で移動すればよいのかを防災の日に調べてみてください。

今回は防災の日に関連して、行政機関が公表している自然災害に関するデータベースについて見てきました。
お役立てください。

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