D2Cの店舗で「宝探し」を!デジタルで顧客ニーズつかむ…「書いてデジタル!ペン」を衝動買い

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流通アナリストの渡辺広明氏が「ビジネスパーソンの視点」から発信する「最新流通論」の今回は「D2C」がテーマ。デジタルを活用した商品販売という新たな可能性についてリポートする。

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アメリカで小売のトレンドとなっているD2Cの業態店舗「b8ta(ベータ)」の1号店が新宿マルイ本館の1階に、8月1日にオープンしました。

D2Cとは「メーカーがデジタルを活用して商品を顧客に直接発売する」ことで、広告からマーケティング、購買をデジタルでのコミュニケーションをベースとして、販売場所はインターネット通販を中心に直営店や販売スペースとなります。

商品開発も顧客との双方向のやり取りをしていくなど顧客視点のビジネスモデルとなります。

日本のD2Cの草分けとなる「b8ta」では、サブスクリプションモデルを採用していて、月30万円のスペース貸しで各社商品を販売しています。アメリカでは販売に応じて利益配分をする仕組みとなっているようです。

スマホなどの最新ガジェットから日本のモノづくりの技術を生かしたD2Cブランドのコスメ、ファッション、フードなど幅広い145種類以上の商品が展開されています。

大量生産、大量消費のとは一線を画していて、顧客にとっては購買決定に関わる情報がネットで豊富にあり、事前に確認することができて、店頭では実際に商品を手に触れて試せる売り場となっているので、体験の楽しみがあり、後悔しない買い物ができるメリットがあります。買えるチャネルが限定されいて希少性があるのも魅力で人気の理由となっています。

筆者も専用ノートに記入するとペン先のカメラが反応して、iPhoneやiPadの専用アプリ上に同じ記入が反映される「書いてデジタル!ペン」を衝動買いしてしまいました。スマホやタブレットを使いやすくしたいという自身のライフスタイルに合わせた商品を常に探していて、そのニーズとピッタリ合ったからです。

いきなり来店しても店頭で宝探しのように、見たことのないさまざま商品と出会えるのは買い物の楽しさを助長させます。

大量生産、大量販売が消費の主役でしたが、一部の生活必需品を除き、今後はデジタルで繋がる顧客のニーズにあった商品への販売に主役が徐々にシフトしていきそうです。

総合スーパーが、「何でもお店に品揃えされてるけど欲しいモノがない」と顧客から言われ、衰退していったように、ZOZOTOWNからメーカーが離脱するなど、オンライン販売についても、本当に欲しい商品は総合サイトでは買えないなんて時代がすぐそこに来ているのかもしれません。

◆渡辺広明 マーケティングアナリスト。1967年生まれ、静岡県浜松市出身。コンビニエンスストアの店長、スーパーバイザー、バイヤーとして22年間、メーカーのマーケッターとして7年間従事。現(株)やらまいかマーケティング代表。商品開発700品の経験を活かし、顧問、講演、バラエティから報道までのメディア出演と幅広く活動。フジテレビ「Live News a」のレギュラーコメンテーター。