オンライン生かす活動を 本県の高校生平和大使 長崎市長と面会

田上市長(右)に今後の活動への意気込みを語る平和大使=長崎市役所

 第23代高校生平和大使を務める長崎県の6人が19日、長崎市役所を訪れ、田上富久市長と面会した。6人は新型コロナウイルス感染が広がる中、オンラインツールを生かした活動に取り組む意欲を語った。
 平和大使は1998年に開始。今年は全国で過去最多の28人が選ばれた。例年夏にはスイス・ジュネーブの国連欧州本部に核兵器廃絶を求める署名を届けているが、今年は断念。平和大使の派遣委員会は、国内外の感染状況を考慮しつつ冬ごろのジュネーブ行きを検討するとしている。
 県立佐世保北高2年の中原葉さん(16)は「今年は活動が制限されて本当に残念だが、オンラインの利点を生かし、各地に住むいろいろな考えを持つ人と意見を交換したい」。通信制のN高2年の大隈ゆうかさん(17)は「平和大使の活動は常に変化していくことが重要。この状況をプラスに捉え、活動をより広げていきたい」と意気込んだ。
 オンラインでの取り組みについて田上市長は「新しいやり方をつくり、後輩に残すことは宝物になる。しっかり平和大使を務めてほしい」と激励した。
 派遣委の平野伸人共同代表は同日、9月に広島市で予定していた第23代平和大使の結団式を取りやめると明らかにした。10月に長崎市で延期開催を検討しているという。

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