ハースF1、ヒュルケンベルグ獲得に関心も弱気「今のチームの競争力では…」

 ハースF1チームは、2021年にニコ・ヒュルケンベルグを起用する機会を真剣に検討しているようだ。しかしながらチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、ヒュルケンベルグがこのパートナーシップに興味を示すかどうかは分からないとしている。

 レーシングポイントのセルジオ・ペレスが新型コロナウイルスの検査で陽性結果が出たため、急きょヒュルケンベルグが代役として起用され、2020年第4戦と5戦のシルバーストン戦に参加した。2019年末でF1シートを失った32歳のヒュルケンベルグは、今年思いがけない参戦を果たしたことで、2021年にレギュラードライバーとして復帰する可能性が高まりつつあると考えられている。

 ヒュルケンベルグはシルバーストンでレースに出場する以前から、アルファロメオと連絡を取っていることを認めた。

「またF1でレースをしたいと心から思っている」と70周年記念GPの後にヒュルケンベルグは語った。

「僕は今もここが大好きだ。僕の情熱なんだよ。必死になっている訳ではないが、本当に戻りたいと思っているし、またレースがしたい」

「ここ数カ月、フレッド(フレデリック・バスール/アルファロメオF1チーム代表)とかなり頻繁に話をしている」

2020年F1第5戦70周年記念GP ニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、ダニエル・リカルド(ルノー)

 ベテランのキミ・ライコネンが今季末で引退する可能性があり、その場合、有力な後任としてヒュルケンベルグが検討されているようだ。

 一方で、ヒュルケンベルグの加入先としてハースも候補であると考えられている。しかしチーム代表のシュタイナーは、ヒュルケンベルグのドライバーとしての力量を考えると、チームの現在のパフォーマンスレベルでは、彼にモチベーションを与えるのは難しいのではないかと語っている。

「我々は現在あまり高いパフォーマンスを発揮できていない。彼にとって信用に足るか、相応しいチームであるかどうかということを、彼の立場から見るべき理由はそこにある」とシュタイナーは語った。

「彼はとてもいいドライバーだ。ある程度のレベルになると、中団グループにすら加われないチームには入りたくないものだ」

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