【高校野球】ウィズコロナ時代のアマスポーツはどうなる? 甲子園交流試合が示した今後への道筋

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選抜出場予定32校による「2020年甲子園高校野球交流試合」は17日に閉幕した

今大会は高野連の積立金の一部を切り崩して開催された

新型コロナウイルスの影響で中止となった選抜出場予定32校による「2020年甲子園高校野球交流試合」は17日に閉幕した。各都道府県主催の独自大会も各地で終局を迎えており、懸念された球児の最後の夏は一応の形で完結をみている。一方で、気になるのは、今後の高校野球の在り方だ。一大人気を誇るアマチュアスポーツの雄はこれからどうコロナ禍と共生していくことになるのだろうか。

交流試合が閉幕した17日、報道陣に対応した小倉好正高野連事務局長は「参加校32校が1校も欠けることなく来ていただいたことにまずは感謝している。何らかの形で全国規模の大会をひとまずやり遂げられたということは、次につながるものになると思っている」と交流試合を総括した。秋季大会やそれに続く明治神宮大会、来年の選抜開催に向けては「今回の感染防止対策を都道府県連盟と共有し、意見交換を進めているところ。有観客へ向けても専門の先生に相談するなどして、開催の方向に向かえば」と、一般客も入場できる形での開催を検討していく考えを明かした。

交流試合開催にあたっては「夏の選手権大会も開催できたのでは?」との意見もあったという。これについて小倉事務局長は「今日、8月17日になっても3県が独自大会をやっている最中。開催前に49代表が揃わない状況があった」と説明する。秋以降に現3年生の全国大会を開催する可能性についても「高校野球は勉学との両立が大前提。(秋以降の大会開催は)選手の進路にも影響する」と否定的な見解を口にした。

今回は高野連の積立金の一部を切り崩して開催している事情がある。最後の夏を迎える球児のための決断。ただ、現実問題、今後もずっと無観客を続けていくというわけにはいかないだろう。

今後は感染状況の経過を注視しつつ、専門家とも積極的な意見交換を行い感染対策を徹底したうえで順次秋の大会、続く神宮大会の開催を判断していく。とはいえ、開催を来年に控えたオリンピックをはじめ、他のアマチュアスポーツの大会にも大きな道筋を示した今回の交流試合。感染対策や社会的な意義…。様々な困難と向き合いながら高校野球は今後どのような在り方を模索していくのか。スポーツ界全体が注目している。(佐藤佑輔 / Yusuke Sato)