【幕末維新 山口れきし散歩】

No.7 「新原敏三寓居地」

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▲果てない夢を追いかけて(山口市後河原)

 1850(嘉永3)年9月6日、周防国玖珂郡生見村(現・岩国市美和町)に、農家の長男として生まれた新原敏三は、文豪・芥川龍之介の実父である。

 1866(慶応2)年6月7日に始まった四境戦争では、御楯隊の一員として芸州口で戦い左足に重傷を負い戦線を離脱。しばらくの間、山口の後河原に住む刀鍛冶・藤本盛秀宅で療養生活を送っていたが、1869(明治2)年に起きた脱隊騒動に巻き込まれ、賞典の権利を没収された。その後は、萩、大阪、千葉、箱根へ。1883(明治16)年には、渋沢栄一らが興した耕牧社の牛乳販売管理者として、東京築地入舟町に本店を置き、事業拡大に努めた。

防長史談会山口支部長 松前 了嗣