長崎 「出身労組の判断待ち」態度保留が多数 国民民主、新党合流で

 国民民主党が解党して立憲民主党との合流新党を結成する方針を決定して一夜明けた20日、国民民主党県連所属の地方議員の一部は新党に参加する意向を固める一方、「出身労組の判断待ち」として態度を保留する議員が多かった。合流方針やその決定過程に戸惑う声も聞かれた。
 県連には西岡秀子衆院議員(長崎1区)のほか、県議、市議、町議の計21人が所属している。
 代表の山田朋子県議は「(国民民主と新党の)政策の違いはあるが、与党に対峙(たいじ)できる勢力となるべきだ。個人としては合流する方向で考えている」と述べた。次期衆院選に長崎4区から同党公認で立候補予定の末次精一氏は「(師事する)小沢一郎先生も合流すると言っている。その流れになると思う」。ある市議は県連の分裂を危惧し、態度を保留している西岡衆院議員の動向を注視。「次の選挙を考えるとぜひ足並みをそろえてほしい」と求めた。
 国民民主党県五島市支部長で、長崎3区から無所属で出馬意向の山田博司県議は「新党への合流は考えていない」と話す。3区には立憲民主党県連の山田勝彦代表も立候補する予定。山田県議は解党後、無所属で活動する方針という。
 両党の支援組織の連合は今回の合流を促した。労組出身のある市議は「(連合の意向に従い)合流新党に参加するだろう」とする一方、複数の労組出身市議からは「最後は支援労組が決める話だが、すぐには判断できないのでは」「組織の方向性が決まらないと何とも言えない」と困惑の声も。「数の力ばかりを気にして本当に国民のための政治ができるのか」「地方が置き去りにされている」と不満も漏れ聞こえる。
 国民民主党県連は23日に常任幹事会を開き、対応を協議する。山田代表は「所属議員の意見も聞きながら、一番いい方法をとりたい」と話した。

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