「クルス」と「カステラアイス」がコラボ 看板商品の融合に手応え 長崎

新商品のクルスカステラアイス

 小浜食糧(雲仙市)の長崎銘菓「クルス」と、洋菓子店ニューヨーク堂(長崎市)の人気商品「カステラアイス」がコラボレーションした新商品「クルスカステラアイス」が発売された。創業80年を超える老舗同士のコラボは売れ行き好調。看板商品の融合に手応えを感じている。
 クルスは1964年から、カステラアイスは2008年から観光客や市民に親しまれている。小浜食糧の金澤友己常務(31)が「クルスを土産物以外で親しんでもらえる方法はないか」と模索していたところ、昨夏、共通の取引先を通じてニューヨーク堂を紹介された。ニューヨーク堂の野田和彦代表(56)も快諾した。
 構想1年。パリッとしたクルスとふわっとしたカステラが、甘さ控えめのバニラアイスとよく合う。食感を保つためにクルスをチョコレートでコーティング。商品を載せるトレーを特注してカステラの中央がへこむようにしたことで、クルスが割れることなくアイスを挟めるようになった。ニューヨーク堂で手作業で仕上げている。1個350円。
 6月19日に販売開始。小浜食糧が運営する県内の「ボンパティ」やニューヨーク堂と同店通信販売のほか、県物産館(長崎市)、東京の県アンテナショップ「日本橋長崎館」などで取り扱っている。売れ行き好調で「新型コロナウイルスの影響で落ち込むかと思っていたがコンスタントに製造できている」(金澤常務)。コロナで帰省を自粛した人がネットや長崎館で購入するケースもあるという。
 野田代表は「同業者同士のコラボは、互いの得意分野を生かせる」とメリットを実感。金澤常務は「今後もフレーバーを増やしていければ」とさらなる発展を見据えている。

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