空振り三振のはずがファウル判定→先制二塁打→捕手がストライクゾーン直球を捕逸
■ドジャース 6-1 マリナーズ(日本時間21日・シアトル)
マリナーズの菊池雄星投手は20日(日本時間21日)、今季初勝利をかけて本拠地のドジャース戦で先発登板した。サイ・ヤング賞3度の左腕カーショーとの投げ合いだったが、4回2/3を投げて4四球5奪三振、4安打5失点。防御率6.30。チームは1-6で敗れ、今季2敗目を喫した。
疑惑の判定に泣かされた。3回1死一、二塁。ビーティーを迎えた場面だ。カウント2ボール2ストライクからの7球目。外角低めへ決まるスライダーで空振り三振に仕留めたかに見えたが、これがファウルと判定された。地元放送局「ルートスポーツ・シアトル」の実況デーブ・シムズ氏、マリナーズOBで1999年に阪神でプレーした解説のマイク・ブロワーズ氏も、“ご立腹”だった。リプレー映像を流して、こう伝えた。
実況「空振りです。(主審の)エイドリアン・ジョンソンはファールだと言っています」
解説「ファールだと言っていますね。これは当たっているとは思えません」
実況「三振を奪うしかありません。安打は恐らく許さないでしょうけど。(打たれたら)フリーパスですよ」
続く甘く入ったカットボールを捉えられて先制の右翼線二塁打になった。
実況「というわけで、こうなることは分かっていました。ライン際への打球、フェアゾーンに残ります。フェンスを超えて、自動的に二塁打です。皆さん、ご自宅で皆さんが喋っていることとと、私たち(実況と解説)が考えていることは同じです。放送中は私たちの口からは言えませんけどね」
解説「三振の代わりに二塁打になりました」
先制二塁打後にはストライクゾーンの直球を捕逸、実況「ストライクですよ」
不運な形で先取点を献上。たまらず投手コーチがマウンドへ向かった。一息を入れたが、なかなか流れは変わらなかった。
解説「彼はイライラしているはずです。彼(菊池)がストライクだと思った球がいくつかあったことには、すでに話しました。間違いなく空振りでしたからね。彼は三振を奪えませんでした。無死で走者二、三塁。これは難しい場面です」
実況「そして世界最高レベルの選手が待ち構えています」
解説「その通りです。ムーキー・ベッツの番ですね」
ベッツの打席ではパスボールで失点。実況が「ユウセイにとって厳しいイニングです。これは実際のところストライクですよ。96マイルの直球です。膝もとに決まるボールです」と振り返る投球だった。メジャー屈指のドジャース打線が相手では厳しすぎる捕手のミスだった。この回、一挙4失点した。
先発予定だった14日(同15日)のアストロズ戦の登板を首の痙攣で回避。中12日を空けての仕切り直しだったが、審判、捕手に足を引っ張られる投球となった。
【動画】誤審にも捕手に足を引っ張られて…マリナーズ・菊池が投じた内角低め154キロ直球をパスボールされる実際映像(30秒から)
【動画】誤審にも捕手に足を引っ張られて…マリナーズ・菊池が投じた内角低め154キロ直球をパスボールされる実際映像(30秒から) signature
(Full-Count編集部)