県、除雪作業員の待機を補償

今冬から、担い手不足解消へ

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 県は今冬から県管理道路に関し、少雪で除雪車の出動回数が少なくても、待機する除雪作業員の人件費を一定程度補償する制度に移行する。降雪状況に関係なく、最低限の必要経費が安定的に確保できるようにして除雪体制を維持し、担い手不足が生じている除雪作業員の確保にもつなげる考えだ。

 県道路保全課によると、道路除雪業務委託の「待機補償運用基準」ではこれまで、除雪業務の指示役である情報連絡員だけを対象に待機補償費を支払っていた。だが、業者は冬季間、除雪作業員を常時雇用して待機させており、記録的な少雪だった昨冬のように稼働が少ない場合、人件費などの経費負担が生じる。

 除雪作業員の担い手不足に加え、業務を受託しても不採算のリスクを抱えるため「今後は除雪業務そのものから撤退しなければならない」といった声も聞こえているという。業界団体などからも制度見直しの要望が出ていた。

 今回の見直しでは、工区ごとに過去10年の観測データを分析し、除雪車が出動する10センチ以上の降雪があった日数を平均化して「基準日数」を定める。その範囲内は、除雪作業がなくても除雪作業員に一定程度の待機補償費を計上する。情報連絡員の待機補償は実績に応じて精算する。

 基準日数までの除雪稼働費は一定額に含まれるが、基準日を超えて稼働すれば上乗せされていく。同課は「基準日数はデータから昨冬を除くなど、実態に合わせて設定する。積算は大変だが、最低限の経費を補償し、安全・安心な除雪体制を構築したい」とする。

 県は本年度、新たに除雪オペレーター担い手確保支援事業を展開し、必要な資格取得経費などを補助している。除雪作業員の雇用や教育などを考慮し、今冬の除雪業務委託の早期発注に努める方針だ。同課は「待機補償の見直しと担い手確保支援が相乗効果を生むよう制度を運用する」と話している。