【新型コロナ】医療従事者へ音楽でエール 横浜の音楽家がネット演奏会

チャリティーコンサートについて語る澤田さん

 新型コロナウイルス対策に奮闘する医療従事者に音楽でエールを届けようと、横浜市のバイオリニストがオンライン上でのチャリティーコンサートを企画した。支援金を支払った人にコンサート動画を配信し、収益は県の基金などに寄付する試み。企画者は「自宅で少しでも劇場の雰囲気を味わってほしい」と話している。

 企画したのはバイオリニストで日本ウクライナ芸術協会の代表を務める澤田智恵さん(42)=横浜市青葉区。演奏活動とともに個人レッスンを受け持つ澤田さんには、生徒の中に看護師もいた。コロナ禍で十分な支援もない中、患者や地域のために行動する医療従事者の話を聞き、「緊張感と使命を持って第一線で働く人たちに微力ながら役立てることはないか」と思い立つ。留学先でのウクライナ出身バイオリニストとの出会いから、同国に関係するコンサートを開催してきた経験を生かし、ウクライナの音楽文化を紹介する動画の配信を企画した。

 動画では、ウクライナ人作曲家ミロスラフ・スコリクの作品など8曲を配信。同国のオデッサ市と横浜市が姉妹都市を結ぶ縁から、収益は県の「かながわコロナ医療・福祉等応援基金」や同国で活動する国際NGO(非政府組織)などに寄付する予定だ。澤田さんは「こんなときにこそ、音楽はなくてはならないもの。音楽を聴いて心の栄養にしてもらえたら」と話している。

 配信は9月末の予定で、支援金は3千円から、特設サイト上で同月25日まで受け付ける。サイトはhttps://readyfor.jp/projects/japan2020ukraine

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